柚のかくし味 by 柚


2004-02-19 憲法改正議論の行方は

社内打ち合わせ会議の終了間際、今進めている雑誌企画にぜったい政治がいるよね、という話になった。そして、「私たち若い者はみんな、憲法改正とはどういうことかをきちんと知らなければ」というのである。

憲法が改正になると、戦前のように徴兵制が復活するかも知れないのだ。そうすると、戦争に行かされるのは若い男性なのだからというのだが・・・。

いや、もしかしたら、女性だって、わからない。米国では既に女性がイラク戦争に参加しているし、他のアジアの国々でも、女性の戦争参加がある。男女共同参画社会という言葉の裏にそんな落とし穴があるかも知れないではないか。

この話を始めたYは、「マスコミはもっと、今後起こるかも知れない戦争参加のことや憲法改正のことをわかりやすく、伝えて欲しい」という。イラクは遠い国だし、自衛隊は戦争をしに行ったわけではない。なんて論理は、テレビに映し出される映像を見ている限り、「ほんとうだろうか」とつい、疑ってしまう。

確かにイラクへの自衛隊派遣という事実は、やがて、憲法さえ改正すれば、いつでも、自衛隊を戦争している国に派遣できるという大儀名分をひねり出すためのステップにさせられるのではないか。そんな伏線があるに違いないということをどれだけの人が認識しているだろうか。つぎに待っているのは徴兵制だなんてことにならなければいいのだが。

「羊」か、「羊飼い」か

雑誌を読んでいたら、ある人がおもしろいことを書いている。ビジネスのワンポイント思考法というタイトルで、「羊」になるか「羊飼い」になるかというのである。要は従順で言われるがままの羊か、知恵をめぐらせて、相手を繰る羊飼いの犬になるかということだが。彼は米国が「羊飼いの犬」で、日本は「羊」ではないかというのだ。もちろん、ビジネスの話だと断っているが。経済制裁やダンピング疑惑などで、いつもやられているのは日本。さて、今回の米国からの牛肉輸入で、日本は米国と立場が逆転して、「羊」ではなく「羊飼いの犬」に昇格できるのだろうか。


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