柚のかくし味 by 柚 |
お盆休みというのに、親孝行も先祖供養もできずに終わってしまった。この間、韓国で日韓詩人アンソロジーの翻訳作業の確認をするために釜山で過ごすことになったのだ。150人ほどの詩を日本の詩は韓国語に韓国語の詩は日本語に訳してもらう。日本語の微妙なニュアンスを理解してもらうのはとても難しい。特に日本の詩は、「読めばなんとなくわかる」では、相手にわかってもらうことができない。けっこういい勉強になった。戻って今日は別のほんの最後の原稿をチェックした。けたたましく忙しかった日々。でも、なんとか落ち着いてきそうだ。8月が終われば。
夕方、精霊流しに向かうのだろう人々に何人も会った。このあたりでは、迎え火と送り火にアシガラを使う。私のふるさとでは、どうだったろう。確かに迎え火と送り火を焚いた。アシガラなどはなかったので、小さな木ぎれだったか。精霊流しは墓からの帰りに蓮の葉を摘んできてそこにお供えを包んで川まで流しに行った。ナスで作った牛、キュウリで作った馬、酸漿、落雁・・・・。そんなことどもを思い浮かべながら、歩いた。やはり、盆はふるさとで迎えるのが一番だろう。
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