化粧女王を探す長い旅 by 大王

2003-09-13 オジサンノ真実の巻

[日本一怪しい公園]

title0きょうは暑いですね。おじさんは、いろいろやってみましたか。僕に語りかけてくれました。夏の日差しが容赦なく照りつけて、倒れそうな暑さでした。title1 この展示物は全部手製なんですか。 そうですよ。みんな作りました。 器用ですね。昔からこんなお仕事を?

 いいえ、昔は普通に働いていました。

 そうですか。では、趣味が高じて、というわけですね。

 ええ、そんなものです。

廃物再生

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 ここでかかっている経費は、ほとんと元手がかかっていません。

 へえ。

 廃物をもらってくるんですよ。古い自転車とか、タイヤとか、たくさんありますからね。

 それをもとに作るんですね。この像たちは、ブロンズなんですか?

 いいえ、これは鉄筋コンクリートなんですよ。鉄筋にセメントやモルタルで、造形しているんです。title3

 この微妙なひび割れの原因は、鉄筋コンクリートだったからなんだ。でも、なんでそんなに手のこんだ造型をするんだろう。

 鉄筋コンクリートなら作りやすいと思ったんですが、最近、石を直接刻む事も覚えました。そしたら、石はけっこう簡単にけずれるんですね。

 最初からわかっていたら、石で作ったんですけど。

 でも、このひび割れに味わいがあっていいですよ。

 ひとつひとつが、立っているのをみてみるのもいいですが、こうした造型ぶつが並び立つのを眺めているのも、ちょっと廃虚感があっていいです。

バンジー美女の秘密

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 それから、このバンジー美女。すごいですねえ。白目むいているうえに、足を骨折しているのがいいです。すごく恐い。

 足は最初から骨折していたわけではないんですよ。最初はふつうになってました。

 えー途中からなんですか。

 なんか、こうなっててね。このままにしています。

 ぶらぶらしていて。恐さをかもしだしてますね。title5

 わざとでないとしても、白目とかはおじさんのセンスだろうし。足がぶらぶらなままなのも、おじさんの意図には違いありません。

手動感覚が大切

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 バンジー美女に象徴されていますが、びっくりしたあとは、自分で始末をつけなければならない。そこが、また大人の公園なんです。

 こしぬかすくらいに、びっくりしてびびれあがったとしても、そのあと、あーびっくりしたなああ。とかぶつぶついいながら、元の位置に戻すのに力がいります。

 バンジー美女を頭上はるかまで、ひっぱりあげ、しかも、最後の段階ではかなりの力で、ぐううううっと自転車車輪をまわさないと、直立しないのです。

バンジー美女の奇跡

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 園内に親子三人の客がはいってきました。バンジー美女は、倒れ込みおじさんの次に出現する最初の大きなイベントです。

 家族のうちの誰かが、『なんだろ、これ。ひいてみよ』と留め金を引き抜くと、まったく予想もしない眼前に上から逆さおとしの美女が、白目むいて落ちてくるので、ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああっつはははははははははははは

 って、びっくりと爆笑が混在する複雑なリアクションで、家族の母親が地上にぶったおれるのでした。

 これこそが!バンジー美女に代表される、この公園の主題なのです。無気味さと懐かしさ。びっくりと大笑いです。

 母親がびっくりたまげて、地上にぶったおれながら、笑い続けていて、だんなと息子が、それをみて、苦笑してたり大笑いしたり。

 これこそ、日本一怪しい公園だぜ。バンジー美女は、この公園が生み出した最大のスターなのかもしれません。

 ところで、おじさんの正体は、なんなんでしょう。これで、この公園だけで生計をたてているのでしょうか。

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