化粧女王を探す長い旅 by 大王

2003-08-10 キミさんのおたくを訪問の巻

[江戸下町世界]

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 ふしぎな町から戻ってくると、すっかり頭が混乱してしまい、そのまま東京に戻ってもしばらくショック状態で立ち直れそうにない。

 それで、キミさんのおたくを訪ねることにしました。キミさんの家は東京の下町にある古い町家で、銭湯もしているし、駄菓子やもやっているという、なんだか、ひと昔前の生活をしているのです。

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 だから、ここにくると、ほっと落ち着きます。いまどき、よくこんなものをもっているなあ。ものもちもいいなあ。感心してしまうほど、古風な室内なのでした。

 まあ、お茶でもどうぞ。どこいってたんですか?

 不思議な町に化粧女王をさがしに!

 そうは答えたものの理解できませんよね。きっと。

ああーなんだかほっとするぜえ

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 こうしてお茶をいただいて、熱海名物の熱海せんべいをおみやげにあげて喜ばれていると、なんだか気持ちが安らかになってゆきました。

 ミシンがありますねえ。あれは飾りですか?まさか使ってはいないでしょう。

 いいえ、使ってますよ。このシャツも、ミシンで作ったものだし、母親の服とか、私の服とかもよくつくるんですよ。

 えー。そうなんだあ。すごいなあ。

ミシンはジューキ

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 ミシンと言えば、昔から。。。

 僕がそういうと、キミさんも僕と同じ事をいったので、

 ジューキですよね。と二重奏になってしまいました。記念写真を撮りたいので、ジューキのミシンに座ってもらい、縫っているまねをしてもらいました。

 熱海から戻って、キミさんとこに来てよかったなあ。このときはそう思ったのですが、そのまま、昭和の時代から抜けだせなくなるなんて、そのときはあまり考えなかったのです。

 テレビでニュースでもみますか?

 僕がそういうと、キミさんは、微笑みながら、答えたことにもっと注意をはらうべきでした。

 カラー放送の時間は終わっているし、壊れたら修理もできそうにないから、テレビは今夜はみないのよ。

 ふーん。そうなんだあ。そういえば午後八時を過ぎると、国営放送もカラー放送時間終了になるんだったなあ。ぼんやりと思い出していました。


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