化粧女王を探す長い旅 by 大王

2003-11-07 夜中の怒濤の雑踏を行くの巻

[珈琲を探す上海の旅]

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 午後10時なんでっせ。午前10時の出勤風景ではなく、夜の10時すぎに、こんなに人がうぢゃあああああっといるのです。

 どこまであるいても、このひとごみから逃れることはできません。裏路地にはいったとしても、同じです。

 歩くだけでへとへとになります。

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 しかも、こんな風船をもった一群がいて、風船トンカチを手にした一群同志がすれ違うと、トンカチであいてをぶったたいてもよい、という暗黙の決まりがあるようなのです。

 あちこちで派手な笑い声とともに、ぶったたきあいが始まります。

 1体1とか二体二とかささやかな場合はそうでもないのですが、男ばかりの20人規模と、20人規模同志がぶつかりあったときなんか、すごいことになります。

 まるで喧嘩みたいなありさまになるのです。

 でも、すかさず警官隊がやってきて、笛をふいて、解散を命じられます。警官がどこにでもいて、始まると出て来る。

 群集は逃げちる。

警察官もおつかれ

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 その警察官も雑踏警備につかれるのでしょう。通行禁止にした歩道橋の上にゆくと、警官隊がすわりこんで休養している姿を何度か目にしました。

 まるで、箱崎の放生やが、どこまでいっても続いている。あるいは、阪神優勝の道頓堀近くの歩道が三時間あるいても続いている。

 それほどの雑踏が延々と夜中迄続いているのです。

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 国家の建国を祝う祝祭なのですが、そういう国家的なスローガンは、役所とか、官公庁のところに、申し訳程度に「中国共産党のもとで祖国躍進に力を注ごう」なんて、赤い横断幕がさがっているだけ。

 あとは、深夜営業のデパートとか、土産物やとかが、怒濤の営業をしています。

 もー、元気そのもので、もともとが元気でない、俺には、それみているだけで、くたくたになるくらいの爆発した表情でいろんな人が、じいさんから子供迄あるきまわっているのです。

 いったいどうなってるんだあ。上海


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