化粧女王を探す長い旅 by 大王

2004-01-01 棕櫚がある風景

シュロのある風景

シュロ

 棕櫚の木は、不思議な木です。途中に枝がなく頂上にすべての葉が茂っていてとても高い。

 冬はとんびが周囲を編隊でぐるぐる回っていたりします。 以前は早良郡の農村のどこにでもあった棕櫚ですが、最近は建物の邪魔になるのか、どんどん伐採されてみかけなくなりました。

野の地蔵

 野の地蔵もそうです、昔は田畑ばかりだったので、どこでも眼に着いたのですが、最近は宅地に埋没したり、お参りするおばあさんが少なくなったのか、簡単に見つけることはできません。

 この地蔵には顔が描いてありました。

さよなら飯盛山

飯盛山

 飯盛山が最初のように、飯盛の姿に見えた時、僕らはあそこをのぼって降りて来たんだなあ、のぼりはじめた時の新しい気持ちが懐かしくなるのは、この時です。

サイロ

 夕暮れが近付きました。サイロの影がだんだん深く陰影を刻みます。このあたりでタクシーをつかまえようと思うのですが流しのタクシーはちっともつかまりません。

 こんな田舎道を流している物好きなタクシーもいないからでしょう。

どこまでも歩く

タクシーが通らない

 のこぴいさんのかつての家を訪ねることにしました。タクシーがつかまらないで歩くうちに、その家があった住宅地に近付いてきたからです。

 風が冷たいのですが、歩きとうしてきた力で、ついでに余計に歩くくらいが心地よい。

昔の家

 このぴいさんの昔の家は三階建てでした。三階に部屋があったそうです。その家はいまもそこにあり、家を見ているのこぴいさんは、子供のころに、ここから学校にいって、戻って来ていた時間のことを思い出していたはずです。

 今は帰れない昔の家。生活の実感だけが蘇って来るだけに、混乱した気持ちになってしまいます。それを見ている僕らにも、その意識の流れはつたわってきます。

田園をなくした街が

田園は車道に

 むかし田畑だった神社の裏は、今は国道202号です。暮れ行く道は車でいっぱいなのです。飯盛山から歩いて来た記憶が急速に遠くになりますが、その日の夕暮れはいつもよりも、濃い空気の中、太陽の光を裏側に秘めています。

 一日ずっと曇りでしたから。

暮れ行く街

 中学時代からの夢。叶ケ獄から飯盛山の縦走の夢を叶えた一日でした。もしも、この夢を高校か中学のときに、叶えていたら!

 ぼくら『度ぼやら食堂突進隊』は、あすの朝に一番に学校にでかけて、黒板に『縦走ルートを制覇せり』と白いチョークで書き込んでいたでしょう。

 度ぼらや隊に先をこされた、たっけー隊と、森永隊は、とても悔しがったにちがいありません。


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侃侃諤諤