化粧女王を探す長い旅 by 大王

2000-07-07 コマイヌで思い出したこと

孤独な日々

画像の説明筋張った手は、次第に穏やかになってきたので、池をみにゆきました。

 手の旅もいよいよ、新しい段階に進むのですね。

 ゆったりとして、返事もありません。

 手は木につかまったまま、すましています。さっきまで、多少の筋張りが残っていましたが、今はその痕跡さえありません。

画像の説明 こうして、木にとまったまま、かなりの時間を過ごしました。

 どうですか。

 バッテンさんは、しばらく木にとまっていましたが、その後、コマイヌの足にとまりました。

 コマイヌの足はどうですか?

コマイヌの足は冷たい

画像の説明 ひんやりとしています。

 バッテンサンは、手をいつまでもコマイヌの足に置いていました。

 こうしていると、あの日のできごとを思い出します。

 どんな日のことですか。

 あれは、ちょうどきょうのような良い天気で、絶好のコマイヌ日よりでした。画像の説明

 バッテンさんが何歳のころのできごとですか。

 今年が29歳なので、ちょうど11年前のことですね。

 そうですか。そのころは、どんな手をしていたのでしょう。

体重97キロの世界

画像の説明 あのころは、体重が97キロあったので、夏なんか、もうとっても暑くて、折りたたんだおなかの肉と肉のあいだからどっと汗が吹き出るような。そんな猛暑の折柄でした。

 そんなに体重があったんですか。

画像の説明 水を飲んでも太る時期というのがあるでしょう。私の場合が、11年前、まさにそういう時期だったのです。

 コマイヌの足に手をからめながら、バッテンサンはうっとりと当時をなつかしんでいるようです。

 そうそう、吹き出た汗が、こう、じわっと流れてきて、そこに微風があたると、ちょうどクーラーの原理と同じです。そうなるとじわっと涼しい。


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