化粧女王を探す長い旅 by 大王

2004-05-04 無常の鐘に心をすませば

鐘をつく謎の漫画家

画像の説明鐘をついたことがありますか。寺院の鐘でも、神社の鐘でも、どこの鐘でもかまいません。鐘をついたことが。。。画像の説明一度もない。そうですか。そんな鐘がない人生でどうなるのでしょうか。鐘くらいつきましょうよ。

 寺院の鐘は、とくによいですなあ。

 鐘をつき終わったあとで、謎の漫画家は、ポケットからシガレットを取り出して、一本口にくわえようとしました。 サワラ郡では、禁煙条例の効力が及ばないので、さして騒ぎ立てる人もおりません。境内にたちのぼる、紫煙が周囲の風景にとけこみ、素晴らしい水墨画のようでもありました。

紫煙が立ち上る境内に

画像の説明そもそも、鐘をつくということはですよ。

 謎の漫画家は続きを語ろうとします。鐘をつくことはですね。 どういうことなのでしょう。鐘をつくということはですね。

 どういうことなんですか。画像の説明さあねえ。じつのところ、私にも分からないものなのです。 こうして、午後六時になると、決まって境内の鐘をつく。そういう習慣があるだけでして、さしたる確信もありません。

 謎の漫画家は、きょうサワラ郡にきたばかりです。習慣もなにも、習慣なんてあったのでしょうか。

 ございましたねえ。足下に落ち行く、たばこの灰を眺めながら、謎の漫画家は、こんなことを語りはじめました。

 それは、もちろん、はじめて聞く話でした。


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侃侃諤諤