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新シリーズ「韓国文学の源流」を立ち上げます。

 韓国の現代文学が多くの出版社から刊行されるようになりました。ただ、作品が2000年代以降の現代物に偏っているのが現状です。

 そこで書肆侃侃房では、その前の時代に遡って鳥瞰できる新シリーズを企画しました。その名も、《韓国文学の源流シリーズ》

 1900年以降の開化期小説から2000年代までの小説を数年かけて刊行していきます。植民地期だった1945年以前も含むので、本来は「朝鮮文学」というのが正確かもしれませんが、1945年以降は南朝鮮の作品を取り上げたため「韓国文学」としました。

 作品の選定にあたっては、日韓の文学研究者による協議のもと、文学史上欠かせない作家の作品を取り上げます。シリーズ第一弾となる『驟雨』(2019年夏刊行)を皮切りに長編は順次刊行、短編も時代順に9冊出版(2020年春スタート予定)することを目指しています。

 ぜひご期待ください。

『驟雨』ヨム・サンソプ(廉想渉)/白川豊訳

1950年6月25日、朝鮮半島を南北に分断する戦争が勃発した。
戦争に振り回されながらもしぶとく生きる人々の実態を描いた本作品は、
時代を超えて、今も生々しく、新鮮だ。

ある日突然戦争が始まった。ソウルが陥落。

砲弾に追われ、行き場を失った人々は逃げ惑う。

スンジェとヨンシクの道ならぬ恋の行方は……。

戦争によって運命を狂わされていく人々の姿を描く、

韓国の文豪ヨム・サンソプ(廉想渉)の傑作長編。

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