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『夏のヴィラ』刊行記念 ペク・スリンさん×島本理生さんオンライントークイベント「交差する時間、一瞬のきらめき」を開催します。

『夏のヴィラ』(書肆侃侃房)刊行記念オンライントークイベント

ペク・スリンさん×島本理生さん

「交差する時間、一瞬のきらめき」

 

書肆侃侃房では、2022年4月にペク・スリン『夏のヴィラ』(カン・バンファ訳)を刊行しました。
本書の刊行を記念して、著者のペク・スリンさんと、小説家の島本理生さんによるオンライントークイベントを開催します。

『惨憺たる光』や『私のおばあちゃんへ』所収の「黒糖キャンディー」で注目を集める作家、ペク・スリンさんによる三冊目の短編集となる本書には、8つの話が収録されています。収録作の「時間の軌跡」と「ひそやかな事件」で若い文学賞、「夏のヴィラ」で文知文学賞、「まだ家には帰らない」で現代文学賞、さらに本書自体は審査員満場一致で韓国日報文学賞に輝くという快挙を達成されました。ペク・スリンさんと、人間の繊細な心理を描き出し『ファーストラヴ』で第159回直木賞を受賞された島本理生さんによる一夜限りのトークイベントを、ぜひお楽しみ下さい。

本イベントの後半には、Q&Aの時間も設けます。

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日時:2022年6月4日(土)19:00-20:30
出演:ペク・スリンさん(『夏のヴィラ』著者)、島本理生さん(小説家)
配信方法:YouTube ※イベントから2週間は、アーカイブ視聴が可能です。
参加費:1,500円 
ご購入はこちら 
主催:書肆侃侃房/後援:韓国文学翻訳院
お問い合わせ:info@kankanbou.com(担当:坂脇)
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【書誌情報】

http://www.kankanbou.com/books/kaigai/kankokujyosei/0499

過去と現在が交差し、一瞬煌めいて消える——
韓国で五つの賞に輝いた珠玉の短編集。

いまやペク・スリンの小説は、母語と母国、母性の世界の不均質にまで手を伸ばす。普段は見られない母親の美しさに怯えて泣き出す子どものように、私もまたその過程にすっかり魅了された者のひとりだ。
——キム・グミ(小説家)『あまりにも真昼の恋愛』著者

初めてのヨーロッパ旅行で出会い親交を温めてきたドイツ人夫婦に誘われ、苦しい講師生活のなか気持ちがすれ違っていた夫と共に訪れたカンボジアのヴィラ。数日過ごすうち、夫とドイツ人夫婦の間に小さな諍いが起こり……「夏のヴィラ」。夫の希望で仕事を辞め、変わらない毎日を過ごすなかでの楽しみは、子供を送迎するときに見かける赤い屋根の家に住む空想をすることだった。そんななか、親友が開業したイタリアンレストランで出会った若い男性とのささやかな会話が引き起こした心のさざ波に……「まだ家には帰らない」。人と人、世界と世界の境界線を静かに描いた八つの短編を収録。

【プロフィール】

ペク・スリン(白秀麟/백수린)
1982年仁川生まれ。短編小説「噓の練習」(2011年京郷新聞新春文藝)でデビュー。2015年、2017年、2019年文学村若き作家賞、2018年文知文学賞、李海朝文学賞、2020年現代文学賞、韓国日報文学賞。著書に短編集『フォーリング・イン・ポール』『惨憺たる光』(書肆侃侃房刊)『今夜は消えないで』、中編小説『親愛なる、親愛なる』、エッセー『やさしい毎日毎日』などがある。

島本理生(しまもと・りお)
1983年東京生まれ。2001年「シルエット」で第44回群像新人文学賞優秀作、03年『リトル・バイ・リトル』で第25回野間文芸新人賞、15年『Red』で第21回島清恋愛文学賞、18年『ファーストラヴ』で第159回直木賞、21年『2020年の恋人たち』で第1回「本屋が選ぶ大人の恋愛小説大賞」を受賞。主な著書に『ナラタージュ』『大きな熊が来る前に、おやすみ。』『あられもない祈り』『アンダスタンド・メイビー』『夏の裁断』『匿名者のためのスピカ』『イノセント』『あなたの愛人の名前は』『星のように離れて雨のように散った』などがある。