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『オビー』刊行記念 キム・ヘジンさん×山崎ナオコーラさんトークイベント「生きづらさを抱えるわたしたち」を開催します。

『オビー』(書肆侃侃房)刊行記念
キム・ヘジンさん×山崎ナオコーラさんトークイベント
「生きづらさを抱えるわたしたち」

書肆侃侃房では、昨年11月にキム・ヘジン『オビー』(カン・バンファ、ユン・ブンミ訳)を刊行しました。

本書の刊行を記念して、著者のキム・ヘジンさんと、帯にコメントを寄せてくださった小説家の山崎ナオコーラさんによるオンライントークイベントを開催します。

『中央駅』『娘について』で注目を集める作家、キム・ヘジンさんによる待望の初短編集となる本書は、デビュー作「チキン・ラン」をはじめ、2016年の「今年の問題小説」の1つに選ばれた「オビー」、ハンギョレ新聞に掲載された「ドア・オブ・ワワ」など、9つの話が収録されています。物流倉庫のアルバイト、フライドチキンの配達員、長年働いてきた会社に解雇された母親・・・・・・現代を生きる登場人物たちは、それぞれが生きづらさを抱えながらも、日々を過ごしていこうとします。それは、現代を生きるわたしたちも同じなのではないでしょうか。

様々な角度から社会を静かに見つめるキム・ヘジンさんと、「この本には、社会への扉がある」と帯に言葉を寄せられた山崎ナオコーラさんによる一夜限りのトークイベントを、ぜひお楽しみ下さい。


本イベントの後半には、Q&Aの時間も設けます。


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日時:2021年3月5日(金)19:30~21:00
出演:キム・ヘジンさん(『オビー』著者)、山崎ナオコーラさん(小説家)、カン・バンファさん(翻訳者)、ユン・ブンミさん(翻訳者)
配信方法:YouTube
※イベントURLは、2月25日(木)までにお申込みいただいたみなさまに、一斉メールさせていただきます。それ以降お申込みの場合は、イベント当日の12時までにメールをお送りいたします。
※イベントから1週間は、アーカイブ視聴が可能です。
参加費:1,000円 ご購入はこちら (書籍と合わせてご購入はこちら) 
主催:書肆侃侃房/後援:韓国文学翻訳院
お問い合わせ:info@kankanbou.com(担当:加藤)
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【書誌情報】

この本には、社会への扉がある。
仕事をし、金を稼ぎ、かすかな繋がりの中で会話を交わす。
それは、あなたかもしれないし、私かもしれない。
文学は、社会活動だ。
――山崎ナオコーラ(小説家)
 
『中央駅』『娘について』のキム・ヘジン、待望の短編集。
巨大な物流倉庫の職場で出会った、自分本位で他人と関わろうとしないオビーと、同調することばかりを考える自分との違いに心乱される「オビー」、チキン配達で出会った自殺願望のある男とのやりとりを滑稽に描いたデビュー作「チキン・ラン」、彼女にふられ、あてもなく訪れた公園で老人に誘われ始めたなわとびで、別れた彼女との気持ちを少しずつ整理する「なわとび」、スランプを抱えて筆が進まない語り手と、英語教室で出会った異国の人ワワとの心の触れ合いが行き着く先を描いた「ドア・オブ・ワワ」など、今を生きる不安定な若者たちの仕事や社会との関わりを描いた9編を収録。

【プロフィール】
キム・ヘジンさん
1983年大邱生まれ。2012年、東亜日報の新春文芸に短編「チキン・ラン」が当選しデビュー。2013年、『中央駅』が第5回中央長編文学賞を受賞、2016年、表題作「オビー」が 「今年の問題小説」に選ばれる。2018年、『娘について』で第36回申東曄(シンドンヨプ)文学賞を受賞。

山崎ナオコーラさん
作家。性別非公表。卒業論文は、「『源氏物語』浮舟論」。二〇〇四年に『人のセックスを笑うな』でデビュー。作品に、『リボンの男』『趣味で腹いっぱい』など。目標は、誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい。