ユニヴェール18
『青き時雨のなかを』
加藤孝男
B6判変形、並製、160ページ
定価:本体2000円+ 税
ISBN:978-4-86385-503-8 C0092
装幀・写真:毛利一枝
2022年3月上旬全国書店にて発売
絶句形式のうた、四行詩は歯切れよく
スタッカートのようにリズミカルで、鋭い
【収録歌より】
今宵ある
頭痛は青き夕ぞらの
しらしらとして
鷺より尖る
眼前の
エスカレーターは止まりいて
恐竜の骨
光る夜の底
核のなき
世界をめざすという誓い
さらなる兵器を
引き寄せながら
グローバル経済は死す
という声す
否つかのまの
燦たる眠り
【著者プロフィール】
加藤孝男(かとう・たかお)
歌人、東海学園大学人文学部教授。1960年、愛知県岡崎市生まれ。1984年、まひる野会に入会。篠弘に師事。歌集に『曼荼羅華の雨』など。『近代短歌史の研究』、『与謝野晶子をつくった男―明治和歌革新運動史』(2020、第16回日本詩歌句随筆評論大賞優秀賞受賞、第19回日本歌人クラブ評論賞受賞)など多数。
ユニヴェール
新鋭短歌シリーズ、現代歌人シリーズが生まれ、
短歌世界は思いもかけない方向にひろがりをみせている。
そして今、新しいレーベルが生みだされる。
ユニヴェールとは、短歌の壮大な宇宙。
これからもきっと、新しい歌人との出会いが待っているにちがいない。
書評ほか
毎日新聞(4/4)
《一首を分かち書きすることによって、リズムが生まれて言葉のイメージが際立つ》