書籍

『いちまいの羊歯』國森晴野

新鋭短歌シリーズ36
『いちまいの羊歯』
國森晴野
監修:東 直子

四六、並製、144ページ 
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-255-6 C0092

装画 青
装丁 東 かほり

言葉が芽吹き、世界がひらく。
一粒の雪、一点の星、寒天の上のコロニー
消え残った心のための
(東 直子)

 

【著者プロフィール】
國森晴野(くにもり・はれの)
栃木県出身。東北大学大学院工学研究科土木工学専攻修了。
2010年よりNHK文化センター青山教室にて東直子講座を受講し、短歌をはじめる。
Twitter : @knmr_sorata

 

【5首】
無いものは無いとせかいに言うために指はしずかに培地を注ぐ
風向きをたしかめる手はおおきくて求めることは悼むことです
青空にひろがる銅のあみだくじ君の窓まで声が繋がる
生きているように手帳の空白を埋める研修/培養/会議
コンナコトキミダケデスと囁いた舌のうえにはいちまいの羊歯

 

新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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