新鋭短歌シリーズ34
『風のアンダースタディ』
鈴木美紀子
監修:加藤治郎
四六、並製、144ページ
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-253-2 C0092
装画 伊藤亜砂
31音の劇が風のように輝く
アンダースタディ、代役の私が
ステージを見つめる
(加藤治郎)
2017年3月中旬全国書店にて発売。
【著者プロフィール】
鈴木美紀子(すずき・みきこ)
東京在住。二〇〇九年の春から新聞歌壇等へ投稿を始める。同年の秋、未来短歌会に入会。加藤治郎に師事。二〇一〇年雑誌「ダ・ヴィンチ」の「短歌ください」に投稿を始める。二〇一五年に同人「まろにゑ」に参加。
Twitter:@smiki19631
【5首】
間違って降りてしまった駅だから改札できみが待ってる気がする
この辺は海だったんだというように思いだしてねわたしのことを
透きとおる回転扉の三秒の個室にわたしを誘ってください
ほんとうはあなたは無呼吸症候群おしえないまま隣でねむる
幾たびもあなたの頰を拭ってた泣いているのはわたしなのにね
新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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