新鋭短歌シリーズ33
『Midnight Sun』
佐藤涼子
監修:江戸 雪
四六、並製、144ページ
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385- 244-0 C0092
装画 寺澤智恵子
守り続けているものが少しだけある。
それは、隠された太陽によって
照らし出される。
(江戸 雪)
2016年12月中旬全国書店にて発売。
【著者プロフィール】
宮城県仙台市在住。
2012年、塔短歌会入会。
2014年、塔新人賞受賞。
Twitter : @MidnightSunSong
【5首】
見た者でなければ詠めない歌もある例えばあの日の絶望の雪
凍蝶の羽が崩れる 生き返りそうな気がした夜明けの浜辺
マグカップ割れてようやくこんなにも疲れていたと気づいてしまう
ゆるやかにだし巻き卵を焼きながら春の星座を君に教わる
頬で聞く心臓の音やわらかく今夜の雨はきっと止まない
新鋭短歌シリーズ
今、若い歌人たちは、どこにいるのだろう。どんな歌が詠まれているのだろう。今、実に多くの若者が現代短歌に集まっている。同人誌、学生短歌、さらにはTwitterまで短歌の場は、爆発的に広がっている。文学フリマのブースには、若者が溢れている。そればかりではない。伝統的な短歌結社も動き始めている。現代短歌は実におもしろい。表現の現在がここにある。「新鋭短歌シリーズ」は、今を詠う歌人のエッセンスを届ける。
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