現代短歌クラシックス12
『乱反射』
小島なお
四六判変形/並製/128ページ
定価:本体1,400円+税
ISBN978-4-86385-574-8 C0092 2刷
装幀:加藤賢策
何ひとつ知りすぎたことないままにわれは二十歳になってしまいぬ
現代短歌新人賞と駿河梅花文学賞をW受賞し、映画化もされた小島なおの第一歌集が新装復刊。
【収録歌より】
こころとは脳の内部にあるという倫理の先生の目の奥の空
もう二度とこんなに多くのダンボールを切ることはない最後の文化祭
講堂で賛美歌うたう友達のピアスの穴を後ろから見る
噴水に乱反射する光あり性愛をまだ知らないわたし
なにもないこともないけどなにもない或る水彩画のような一日
【著者プロフィール】
小島なお(こじま・なお)
1986年、東京生まれ。青山学院高等部在学中に短歌を作り始める。2004年、角川短歌賞受賞。歌集に『乱反射』(現代短歌新人賞、駿河梅花文学賞)、『サリンジャーは死んでしまった』、『展開図』。千葉聡との共著『短歌部、ただいま部員募集中!』(岩波書店)。日本女子大学講師。信濃毎日新聞歌壇選者。
【掲載情報】
Real Sound ブック 評者=後藤明日香
《歌人・小島なお『乱反射』映画と歌集、双方の”ひかり”の中から見えてくる"瑞々しい情景"》