『ブンバップ』
川村有史
四六判、並製、168ページ
定価:本体1,800円+税
ISBN978-4-86385-619-6 C0092 2刷
装丁 森敬太
装画 嘉江
栞 永井祐 山田航 伊舎堂仁
みんなして写真のなかで吸う紙のたばこ 爆発前のSupreme
第3回笹井宏之賞永井祐賞受賞!
これ、新感覚です。友達の日記を覗き見してるようでクセになります。
━━━SUSHIBOYS(ラッパー)
短歌で生きた音を響かせるには、文体を一から自分でつかみ直すしかない。そう感じさせる一冊である。
━━━永井祐(歌人)
2024年4月に全国書店にて発売。
特設ページ開設!!
『ブンバップ』と聴きたい川村有史さんプレイリスト ほか
特別コンテンツを公開中です。
【収録歌より】
業務用コーンフレーク買って食べ切れなかったの良かったなって
ファイナンスのテーマソングを子どもたちが歌ってる bpmがすこし高い
汚れたしそろそろで洗うコンバース六月はすぐ乾くから夏
肉まんが去年より小ぶりになってる…答えてくれる人たちにtel
清原が薬をやめ続けることを励みに今朝をする人がいる
【栞文より】
「川村有史の作品がすごいのは、「ヒップホップ的なもの・ことを詠む」という地点を超えて、歌のあり方自体が「ヒップホップ的である」地点の実践があることである」(永井祐)
「不安定で崩れそうなバランスをなんとか保とうと必死で足搔く様が、語り手の姿としても、文体実験としても現れている。そこがこの歌集の魅力となっている」(山田航)
「僕が川村さんの短歌からもらえる嬉しさは、他者や時間、つまり世界に対して、気前よく心を開いていた川村さんがあるとき世界側からもらえたもののおすそわけなんだと思う」(伊舎堂仁)
【栞】
永井祐「僕のバイブスになっていく」
山田航「配られたカードで」
伊舎堂仁「【にせんにじゅう/にせんにじゅうに/にせんにじゅう/ご にせんにじゅうご/にせんにじゅうご】と読むと「ご」のあと首を振れて楽しい」
【著者プロフィール】
川村有史(かわむら・ゆうし)
1989年青森県青森市生まれ。群馬県在住。2012年頃より作歌をはじめる。2015年頃まで歌誌「かばん」に所属。2020年、「退屈とバイブス」で第3回笹井宏之賞永井祐賞受賞。2022年、第10回現代短歌社賞佳作。
書評・掲載情報
現代詩手帖(24年7月号) 評者=笠木拓さん
《ヒップホップ的な独自の文体と音楽性を持つ川村有史の第一歌集『ブンバップ』から聞こえる声は、軽みとくぐもりを兼ね備える》
角川短歌(24年9月号) 評者=阿波野巧也さん
《自分にとっての暮らしや価値観の礎となっているHIPHOP的在り方を、いかに損なわずに短歌に落とし込むか、ということが実践されている》