『わたしの嫌いな桃源郷』
初谷むい
四六判、上製、144ページ
定価:本体1,700円+税
ISBN978-4-86385-519-9 C0092 2刷
装丁 佐々木俊
不完全なぼくらの、完全な世界へのわるぐち。
─────志磨遼平(ドレスコーズ)
『花は泡、そこにいたって会いたいよ』の初谷むい、待望の第二歌集。
2022年5月発売予定です。
【収録歌より】
それはたとえば、百年育てて咲く花を信じられるかみたいな話?
そばにいるだけがすべてじゃないぜ月は光るだけがすべてじゃないぜ
もちもちの愛 もちもちの逃避行 どこまでを希望と呼ぶのだろう
風が強い、でも諦めないフリスビー楽しい 祈りぐせのあった頃
爪切りを貸したら爪と爪が混ざる爪切りの中 永く 生きてね
【目次】
★
あたしたちは花器として
ghost like boyfriend
待ち受けは花畑だった
ベイビー、夜に光源。
祈りぐせ
金剛の国
五月の関心ごと
プールサイド/落鱗
わたしが歌うかなり真剣なGod knows...
★★
ちるちるみちる
ゆざめの季節
芝浜
墓あらしの夜
コール・ミー
終末概論
それからのわたしたちのその途方もなさ
千年後
わたもふ
光の光たる
★★★
わたしの嫌いな桃源郷
【著者プロフィール】
初谷むい(はつたに・むい)
1996年生まれ、札幌市在住。第一歌集『花は泡、そこにいたって会いたいよ』(書肆侃侃房、2018年)。
書評・掲載情報
《初谷むい歌集『わたしの嫌いな桃源郷』 1996年生まれの著者の第2歌集》
BRUTUS1月号
《装丁を手がけた佐々木俊は、1985年生まれのグラフィックデザイナーでアートディレクター。詩人・最果タヒの著書装丁や、展示環境のデザインも手がけている》