書籍

『救命』 犬養楓

『救命』
犬養楓

四六判、並製、160ページ
定価:本体1500円+税
ISBN 978-4-86385-509-0C0092

明日それが延命治療になろうとも救命の灯を今日は消さない

歌集『前線』からわずかに一年
コロナはついに第六波を迎え
一人でも多くの救命を、と
医療従事者の闘いはつづく。

2022年2月全国書店にて発売。

 

★トピックス

2022/7/29 読者へ向けて 犬養楓さんコメント

越えてきた波の分だけ賢さと優しさのある日々でありたい

先の見えない状況の中でも医療現場がこれまで経験してきたことは、波の数だけ現場に活きてきています。最前線で働いてきた我々のリアルな言葉が、皆様がこの波を乗り越える支えになると信じています。


【緊急公開】犬養楓「第六波、救急救命の前線で」

(短歌ムック「ねむらない樹」vol.8より)

 

 

【収録歌より】
レッドゾーンの扉開ければ陰圧の方へ前線移動していく
市内での聖火リレーは中止され冷凍ワクチン静かに届く
一日の危険手当の千円で使い捨てたる靴下を買う
四度目の波と三度の宣言と二度目の春と一度きりの死
諦めることを諦め今日明日も人を救いに病棟へ行く
筆舌に尽くせぬ日々を歌に詠むことにも慣れし第六波なり

【著者プロフィール】
犬養楓(いぬかい・かえで)

1986年愛知県生まれ。
18歳より短歌を始める。
現在、救急科専門医として救命救急センターに勤務。
cakesクリエイターコンテスト2020佳作。
第63回短歌研究新人賞候補。
2021 年歌集『前線』、小説『トリアージ』刊行。
note:tanka2020
twitter:@tanka2020

毎日新聞(4/4)
《新型コロナの感染拡大に立ち向かう医療従事者としての信念が伝わり、ストレートな声を歌に響かせて迫力がある》

朝日新聞デジタル(4/12) 短歌で伝えるコロナ禍の本音は 「使命感で続けられる強さなく」
《大阪の救命救急医、犬養楓(かえで)さんはこの2年間、医療従事者の本音を詠んできた》

中日新聞(7/23)