笹井宏之第二歌集『てんとろり』
笹井宏之
A5判変形、並製、160ページ
定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-86385-047-7 C0092 5刷
風。そしてあなたがねむる数万の夜へ
わたしはシーツをかける
第一歌集『ひとさらい』に続く第二歌集。
彗星のように現代短歌を駆け抜けた
笹井宏之の全歌業。
光のように。風のように。
愛する人からの手紙のように。
透明な哀しみがあなたを包む。
2009年1月、26歳の若さでこの世を去った歌人、笹井宏之。
やさしさと切ないほどの透明さを兼ね備えた作品は短歌というジャンルを越え、今もなおファンを増やし続けています。『てんとろり』は、夭折歌人の第二歌集です。
2011年1月下旬全国書店にて発売。
編集者がつくった本『てんとろり 笹井宏之第二歌集』 書肆侃侃房・田島安江(朝日新聞、2019年8月21日)
【著者プロフィール】
笹井宏之(ささい・ひろゆき)
1982年佐賀県生まれ。2004年に短歌を作りはじめる。
2005年、連作「数えてゆけば会えます」で第4回歌葉新人賞を受賞。2009年1月24日、26歳で永眠。
歌集に『ひとさらい』『てんとろり』『八月のフルート奏者』(すべて書肆侃侃房)、作品集に『えーえんとくちから』(ちくま文庫)がある。2019年の没後10年にあたり、笹井宏之賞が創設された。
【目次】
序 筒井 孝司
Ⅰ
飛ぶもの
水性ファイル
しずく
鰯雲
かたととん
成層圏
きんいろのきりん
くつみがき
仮面売り
Ⅱ
ゆらぎ
やさしく、はぐれる
国境のどうぶつたち
昏睡動物
さんさろ
どんぞこ
いれもの
てんとろり
ななしがはら遊民
Ⅲ
翡翠少年
めぐすり
公務
星の雨
世界がやさしくあるためのメモ
画鋲
さようなら
冬のよろこび
あとがき 加藤 治郎
制作ノート 中島 裕介
初出一覧
書評
装苑 2021年3月号 この言葉にやられました 評者=吉澤嘉代子さん(ミュージシャン)
《この歌は眠れない夜に何度も心の中で唱えた、お守りのような言葉です。心の奥底に敷かれた、静かで冷たい場所に導かれたようで心地よいのです》
「anan」癒しの法則2021特集号 癒やしの法則 短歌紹介ページにて 評者=吉澤嘉代子さん(ミュージシャン)