書籍

『輝ける闇の異端児  アルチュール・ランボー』 井本元義

『輝ける闇の異端児 アルチュール・ランボー』
井本元義

四六判、並製、224ページ
定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-86385-504-5 C0093
2022年1月下旬全国書店にて発売

遥かなる時空と闇を割いて彼の声がきこえる。

ランボー没後130年を経てなお
著者の心に棲みつづける
魂を揺さぶる熱い思いを綴った小説

『ロッシュ村幻影』を大幅に修正、新たな掌編もプラス。


闇に蹲る彼の沈黙ほど美しい詩はない、と僕は結論付けた。ハラルでの十一年間の闇、そこから発せられた詩ではなく日常の些事を綴った手紙こそ、文学の最高峰の一つであると考えるに至り、そこに僕自身の人生の意義を重ねた。僕は最後にと、彼のゆかりの家、都市、カフェ、ホテルなど順を追って回った。最後にマルセイユの丘に登った。地中海に沈む太陽。激しく墜落していく太陽。アルチュール・ランボーはそれを永遠だと詠った。一切のものは無であり、永遠であるだけだと。(あとがきより)


【著者プロフィール】
井本元義(いもと・もとよし)
1943 年生まれ 
九州大学物理学科卒
詩集『花のストイック』『レ・モ・ノワール』『回帰』『虚日の季節』
小説『ロッシュ村幻影』『廃園』
エッセイ『太陽を灼いた青年 アルチュール・ランボーと旅して』
評伝『織坂幸治』
新潮新人賞佳作 「鉛の冬」
福岡市文学賞 『花のストイック』
文芸思潮まほろば賞 「トッカータとフーガ」
仏政府主催 仏語俳句大会グランプリ
日本ペンクラブ会員
福岡日仏協会理事