「太陽を灼いた青年 アルチュール・ランボーと旅して」
井本元義
四六判、並製、240ページ
定価:本体1,600円+税
ISBN978-4-86385-383-6 C0095
地獄に魅入られた男
ランボー
著者がランボーの足跡を追っていく
追えば追うほど、ランボーの影は遠のく
坂道や路地、カフェをめぐり、ランボーゆかりのホテルに泊まる
裏通りに踏み込み、ランボーの詩の一節を口ずさむ
愛しさと憎さのためにランボーを撃ってしまった
ヴェルレーヌの心を推し量りながら
フランスの詩人アルチュール・ランボー(1854-1891)は、数奇な運命に導かれ、若き天才詩人と謳われ、10代にしてすでにパリ詩壇に熱狂的に迎えられる。ポール・ヴェルレーヌの熱愛によって、禁断の旅にも出る。著者はそんなランボーに魅せられ、パリ、シャルルビル、ロッシュ村と彼の跡を追って、ランボーゆかりのホテルに泊まり、カフェや路地をめぐり、彼の人生に自らの人生を重ねる。その読者もまたきっとランボーの詩やゆかりの地に自らの足跡をたどるにちがいない。
ランボーファン必読のランボーガイドです。
2019年10月下旬発売。
【著者プロフィール】
井本元義(いもと・もとよし)
1943年生まれ。九州大学物理学科卒
詩集『花のストイック』 『レ・モ・ノワール』『回帰』
小説『ロッシュ村幻影』『廃園』
新潮新人賞佳作 「鉛の冬」
福岡市文学賞 『花のストイック』
文芸思潮まほろば賞 「トッカータとフーガ」
仏政府主催 仏語俳句大会グランプリ
【目次】
プロローグ 旅の始まり
ヴェルレーヌ終焉の家
パリのヘミングウェイ
ムフタール通りのほかのこと
パンテオン
スフロ通り
アルチュール・ランボーの故郷
シャルルビルのランボー一家
ランボーの家出 パリへ
しばしのパリ滞在
出奔
ヴェルレーヌとの出会い
パリの放浪
放たれた銃弾
ピストル発見
地獄の季節の執筆
『地獄の季節』出版とその後
終わりの始まり
最愛の妹の死 その後
本当の放浪の始まり
灼光の闇
商人ランボーの誕生
死への旅立ち
ロッシュ村とヴォンク駅
ランボーの死
ランボーのDNA
エピローグ 輝ける闇
あとがき
アルチュール・ランボー年譜
参考文献