『銭湯』
福田節郎
四六判上製、224ページ
定価:本体1,600円+税
ISBN978-4-86385-577-9 C0093
装丁:加藤賢策(LABORATORIES)
第4回ことばと新人賞受賞作!!
読む/書くを通して、人は自由にどこにでも行かれる。
言葉にはこんなことができるのだし、言葉にしかこんなことはできない。
見事な文章体力の、風通しのいいチャーミングな小説。
ーー江國香織(小説家)
呆れ返ること必至! 笑っちゃうこと不可避!! なのにグッときちゃうこの不思議!!!
新人はヘンテコなくらいがちょうどいい。
人間は少しダメなくらいがちょうどいい。
生き方はゆるいくらいがちょうどいい。
だから福田節郎の小説は、すごくいい。
ーー豊﨑由美(書評家)
【あらすじ】
知り合いから頼まれて顔も知らない人と待ち合わせをする羽目になった俺(水上)。この人と思ったキザキさんは別の男と去ってゆき、代わりに現れたサカナさんに誘われるままに不思議な居酒屋で飲み明かし、まさに迷宮にはまり込んでゆく、心理的ロードムービーのような作品。ほかに書き下ろし「Maxとき」も収録。
2023年5月中旬発売
書肆侃侃房のポッドキャスト福田節郎さん出演回▼
https://podcasters.spotify.com/pod/show/shoshikankanbou/episodes/2-e2m9vmp
#2 ゲスト ・ 福田節郎さん/池谷和浩さん 「ことばと新人賞受賞者の(はじめての) つどい」
佐々木敦さん編集長の文学ムック 「ことばと」 で、 書肆侃侃房が主催する小説の新人賞 「ことばと新人賞」。
「銭湯」で第4回 (2022年) 受賞の福田節郎さん、 「フルトラッキング・プリンセサイザ」で第5回 (2023年) 受賞の池谷和浩さんをお招きして、 「ことばと新人賞」について、受賞当時のこと、単行本化作業のこと、小説家になったおふたりの未来まで、源流を振り返りながらお聞きしました!(聞き手: 営業 倉本)
【著者プロフィール】
福田節郎(ふくだ・せつろう)
1981年神奈川県生まれ。「銭湯」で第4回ことばと新人賞受賞。
【掲載情報】
週間読書人(7/21)評者=真戸礼子
《「Maxとき」も、冒頭から首根っこをつかまれ、「俺」と共に奇妙な時間を旅することになる作品だ。その臨場感!福田節郎の旅なら、次もぜひ乗りたい》
熊本日日新聞(8/6)評者=豊﨑由美
《そのいちいちが面白い! 出てくる人出てくる人がそれぞれのありようにおいてダメで(略)そんなダメな人々に自ら巻き込まれていく。ダメの発展系しか存在しないこの小説は、だから読んでいて苦笑失笑爆笑の連続なのですが、なぜか、読んだ後ものすごく温かな感情が沸き上がってくるんです》
BRUTUS(2024年7月号) 本の診察室
《春に本屋でウロウロしていた時に、なぜか少し輝いて見えて手に取ったのは間違いではありませんでした》