書籍

ねむらない樹 vol.7

短歌ムック
「ねむらない樹」vol.7

A5、並製、240ページ

定価:本体1,500円+税

ISBN978-4-86385-474-1 C0492

装幀:成原亜美

装画:東直子

ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落とす(笹井宏之)

特集=葛原妙子/川野芽生

 

【巻頭エッセイ】

ホー・ツーニェン「大家増三について私が知っている二、三の事柄」(新井知行訳)

 

【特集1 葛原妙子】

戦後短歌の世界に絶大な影響を与えた歌人・葛原妙子。
『橙黄』『原牛』『葡萄木立』『朱霊』などの歌集を上梓し、女人短歌会の創立にも参加したほか、「再び女人の歌を閉塞するもの」などの評論も発表した。
塚本邦雄からは「幻視の女王」、中井英夫からは「現代の魔女」とも呼ばれる。
『新装版 幻想の重量──葛原妙子の戦後短歌』(川野里子)の刊行に合わせた、約100ページにおよぶ大特集!
高橋睦郎、川野里子、水原紫苑、佐藤弓生、尾崎まゆみ、井上法子、小原奈実、石川美南、紀野恵、吉川宏志、睦月都ら総勢30名が葛原妙子に迫る。

 

◎インタビュー

高橋睦郎「僕の知っている葛原さんのこと」

(聞き手:川野里子)

 

◎座談会 

石川美南×水原紫苑×睦月都×吉川宏志

「時代が葛原妙子に追いついた」

 

◎論考 

尾崎まゆみ「底黒い美を発見した人──葛原妙子という防波堤」

松平盟子「空白と欠如は表裏するか──一字空けという手法をめぐって」

高木佳子「「葛原妙子」前夜──葛原妙子と潮音」

牛山ゆう子「推敲とメタモルフォーゼ」

楠誓英「立つことのさびしさ──『葡萄木立』における空間表現」

花山周子「「男の人に、そんなに責任があるでせうか」」

林あまり「葛原妙子と信仰──いちクリスチャンの視点から」

春日いづみ「葛原妙子とキリスト教──深層へ」

 

◎エッセイ

帷子つらね「女王の衣装・生活者の足」

佐原ひかり「代償」

 

◎往復書簡

川野里子×水原紫苑 

佐藤弓生×小原奈実(「歌人への手紙」特別編)

 

◎トリビュート 

紀野恵「西泠橋で」     

井上法子「冥星」

石松佳「青濁譚」         

八上桐子「旧い家」

鈴木一平「失礼な雲」

鴇田智哉「かすかなるゑまひ──『朱靈』の魚に寄す」

 

◎「女人短歌」とは何だったのか?

濱田美枝子「「女人短歌」とは何だったのか?」  

佐伯裕子「「女人短歌」の葛原妙子──のっぴきならない虚構」

内野光子「阿部静枝」

今井恵子「生方たつゑ」

濱田美枝子「五島美代子」            

三枝むつみ「長沢美津」

長澤ちづ「森岡貞香」

 

【特集2 川野芽生】

第一歌集『Lilith』が第65回現代歌人協会賞を受賞。
いまもっとも注目される歌人・川野芽生。
最新の短歌連作、小説のほか、山尾悠子との往復書簡が実現!

 

自筆年譜

短歌「燃ゆるものは」(川野芽生)

小説「蟲科病院」(川野芽生)

往復書簡 山尾悠子×川野芽生

偏愛の20冊 

藤原龍一郎「語りつきない歌集」     

吉田瑞季「世界の波間に消えてゆく声」

山階基「跳躍と重力」

 

【作品】

◎50首

大前粟生「とびひざげり」

◎30首 

高橋睦郎「銳目なるや」

◎20首

藪内亮輔「精緻」

谷川電話「春のあこがれ」

永田紅「起こしてね」  

土岐友浩「ナムタル」

川島結佳子「増やし続ける」            

しんくわ「心霊スポットヒルクライムvol.1 人形峠」

石井辰彦「酒に溺れて」     

佐伯紺「ファミリー・レストラン」

寺井奈緒美「ありきたる公園」         

雪舟えま「続・わたしゲラルト(ウィッチャー3ワイルドハントに寄せてそしてネタバレ注意)」

中津昌子「口笛を吹く」  

早坂類「小倉日記2021」

 

【第三回笹井宏之賞受賞者 新作】

乾遥香「10月生まれ」

瀬口真司「プライベート・ソウル」            

嶋稟太郎「愛と勇気だけが」

川村有史「読書のターン」            

手取川由紀「感情や星や魔法」

向井俊「フライ・ミー・トゥー・ザ・ムーン」

 

【書評】 

今野寿美「行動する人」……『自由』(大口玲子)

金川宏「音韻、そして神話」……『ひかりの針がうたふ』(黒瀬珂瀾)

大森静佳「裏側を増やす」……『みじかい髪も長い髪も炎』(平岡直子)

吉田恭大「世界をたたむ手つきの美しさ」……『水の聖歌隊』(笹川諒)

郡司和斗「自分の弱さを差し出す、の先へ」……『崖にて』(北山あさひ)

相田奈緒「“全部あるだけ”の熱」……『ロマンチック・ラブ・イデオロギー』(手塚美楽)

駒田晶子「日常と非日常の接触」……『前線』(犬養楓)

黒瀬珂瀾「身勝手な祈りを」……『地上絵』(橋爪志保)

濱松哲朗「テンポと編集」……『広い世界と2や8や7』(永井祐)

正岡豊「韻律と抑揚」……『僕は行くよ』(土岐友浩)

鯨井可菜子「繊細なタッチングで紡ぐ歌」……『サウンドスケープに飛び乗って』(久石ソナ)

笹川諒「わくわくする」……『サワーマッシュ』(谷川由里子)

大平千賀「記憶とゆめの残像」……『バックヤード』(魚村晋太郎)

笠木拓「学校とその舞台袖」……『グラウンドを駆けるモーツァルト』(千葉聡)

染野太朗「笹舟について」……『水中で口笛』(工藤玲音)

 

【コラム】

大橋なぎ咲「あなたも推してしまうかもしれない」

望月裕二郎「岸壁」

藤本玲未「かつての歌会のお菓子文化に関連して」

佐藤りえ「大人のなわとび」

相原かろ「短歌にできなかったこと」

中山俊一「水の中の鏡」

魚村晋太郎「そんな自由をいずれ」

椛沢知世「短歌連作と外側の語気」

 

【文鳥は一本脚で夢をみる】 

梅﨑実奈「不穏な時代のバイブル」

 

【歌人の一週間】 

辻聡之 犬養楓 竹内亮 久石ソナ

 

【短歌に近づく】

細馬宏通「駅名を唱える」

 

【忘れがたい歌人・歌書】

井辻朱美「なだれくずれおちる──エネルギーの燦たるダイナミズム」

 

【ねむらない短歌時評】 

寺井龍哉「継ぐのは誰か──」

 

【笹井宏之への旅】 

渡辺玄英/筒井孝司

 

【読者投稿】 

選者=永井祐/野口あや子

 

2021年8月上旬全国書店にて発売。

掲載情報

週刊読書人(8月13日)

《葛原妙子、川野芽生両人の人と歌の世界を、たっぷり堪能できる〔……〕とても豪華》

中日新聞/東京新聞(8月19日) <大波小波>この夏、歌人葛原妙子

《生前の葛原と親しい交流があった高橋睦郎のインタビュー、現代歌人たちの座談会、評論、トリビュート作品もあって、詩歌愛好者なら興味を持たずにはいられないだろう》

朝日新聞(8月22日) 「短歌時評」(山田航)

《「ねむらない樹」第7号の大前粟生「とびひざげり」50首が出色である》

佐賀新聞(8月24日)

《「幻視の女王」などと呼ばれた歌人葛原妙子さんと、歌人で小説家の川野芽生さんを特集した。詩人の高橋睦郎さんらが葛原さんの思い出を語り、葛原さんが創刊に参加した歌誌『女人短歌』の意義を検証する。川野さんは作家の山尾悠子さんと幻想や少女に関して往復書簡を交わした》

読売新聞(9月11日) 「歌人葛原妙子 増す存在感」

《戦後歌壇を代表する歌人の一人、葛原妙子が注目を集めている》