短歌ムック
「ねむらない樹」vol.4
A5判、並製、216ページ
定価:本体1,500円+税
ISBN978-4-86385-389-8 C0492
編集委員:大森静佳、佐藤弓生、染野太朗、千葉聡、寺井龍哉、東直子
編集長:田島安江
2020年2月上旬全国書店にて発売。
【目次】
特集1 第2回笹井宏之賞発表!
<大賞>
鈴木ちはね「スイミング・スクール」/榊原紘「悪友」
<個人賞>
大森静佳賞:曾根毅「何も言わない」
染野太朗賞:乾遥香「ありとあらゆる」
永井祐賞:橋爪志保「とおざかる星」
野口あや子賞:渡邊新月「秋を過ぎる」
長嶋有賞:小俵鱚太「ナビを無視して」
選考座談会 大森静佳×染野太朗×永井祐×野口あや子×長嶋有
特集2 短歌とジェンダー
座談会 川野芽生×黒瀬珂瀾×山階基×佐藤弓生
矢野利裕「この社会を生きざるをえない、と同時に、乗り越える言葉」
神野紗希「俳句と短歌 分身としてのジェンダー」
山崎聡子「わたしたちが身体を所有すること」
山田航「現在のことばのちから~飯田有子『林檎貫通式』」
黒木三千代「阿木津英歌集『紫木蓮まで・風舌』の意味」
佐々木朔「「父」、あるいは生殖という呪縛――小池光『バルサの翼』より」
染野太朗「相対化の覚悟と凄み」
巻頭エッセイ
奥村晃作「呼びようのない暮らし」
対談
岡野大嗣×国府達矢「言葉が「うた」になるとき~3分間の詩、31文字のメロディ~」
作品
伊舎堂仁「たすけて」
大平千賀「おかえりと思う」
小野田光「日和見日和」
加藤千恵「特別な季節に」
木下こう「あかるいところ」
黒﨑聡美「葡萄」
佐伯裕子「無臭の太陽」
坂井修一「ミラ」
笹原玉子「わすれられただいじな」
瀬戸夏子「星室庁」
仲田有里「策を練る」
中畑智江「駅とスニーカーと」
藤本玲未「植物園の六腑」
二三川練「笹舟」
山下翔「叔母さん」
吉田恭大「銃とチェーホフ」
コラム
牛隆佑「ただ一人の」
三原由起子「ベレー帽」
佐藤よしみ「ひと夏の経験」
五十子尚夏「「どういたしまして」の美質」
西田リーバウ望東子「二重Doppelleben 生活」
生田亜々子「オオカミ犬ジロー」
山本まとも「カレー」
天国ななお「決済申請書」
ことば派
森山恵「アリア、『源氏物語』の和歌」
宮田航平「《新美南吉》の彼方へ」
忘れがたい歌人・歌書
大松達知「その金をここに差し出し給へ」
越境短歌
松井茂「近隣から見えた反知性主義」
歌人への手紙
佐藤弓生「拝啓、濱松哲朗さま」
たましいを掛けておく釘をさがして――杉﨑恒夫論(終)
ながや宏高「たしかにめぐり居りいま」
短歌の雫
椛沢知世「からまる」
佐原キオ「すべての火」
加瀬はる「スプリング・ハズ・カム」
掌編小説
竹中優子「襖」
歌人の一週間
廣川ちあき/佐佐木頼綱/田中ましろ/石川美南
ねむらない短歌時評
寺井龍哉「されど われらが批評――」
歌会潜入!
東直子「本のあるところで、新鮮に」(ajiro歌会)
学生短歌会からはじまった
土岐友浩「温玉とからあげをカレーに乗せてもらった話」
文学館めぐり
千葉聡+折田日々希・柳村萌「神奈川近代文学館」
文鳥は一本脚で夢をみる 新刊歌集レビュー
梅﨑実奈「時とレッテルの洪水のなかで」
編集委員の目
寺井龍哉「短歌と二人の作家――佐藤泰志と村上春樹」
二二野歌
山川築/佐伯紺
笹井宏之への旅
枡野浩一/筒井孝司「短歌との出会い、人との出会い」
書評
寺井龍哉「戦史の充足」……『戦争の歌』(松村正直)
小島なお「つめたいきぼう、あたたかいあきらめ」……『水のために咲く花』(宮川聖子)
小島ゆかり「惨く尊い命」……『歓待』(川野里子)
笹公人「サーのようなター」……『アーのようなカー』(寺井奈緒美)
伊藤一彦「軽さの奥に」……『煮汁』(戸田響子)
岡野大嗣「短歌界のナジーム・ハメド」……『平和園に帰ろうよ』(小坂井大輔)
西田政史「森を見つめる」……『光のアラベスク』(松村由利子)
大森静佳「心のひと」……『ザベリオ』(大口玲子)
初谷むい「この世界のための新しいルールブック」……『私は日本狼アレルギーかもしれないがもう分からない』(田中有芽子)
鈴木晴香「三つの「間」」……『空間』(生沼義朗)
谷川電話「〈関係〉の歌集」……『風にあたる』(山階基)
宮木あや子「千年先で待ってて」……『愛を歌え』(鈴掛真)
読者投稿
選者=内山晶太/花山周子