『水脈を聴く男』
ザフラーン・アルカースィミー
山本薫、マイサラ・アフィーフィー訳
四六判、並製、216ページ
定価:本体2,000円+税
ISBN978-4-86385-674-5 C0097
装幀 成原亜美
装画 加藤崇亮
解説 大川真由子(神奈川大学教授)
井戸で発見された溺死体のお腹から取り出された胎児。彼には大地の「水脈を聴く」能力が宿っていた──。
「気候変動や水資源の枯渇が世界的な課題となっている今日、
2025年5月上旬刊行です。
【著者プロフィール】
ザフラーン・アルカースィミー(Zahran Alqasmi)
1974年オマーン生まれの小説家・詩人。これまでに4冊の小説と10冊の詩集を刊行している。4作目となる『水脈を聴く男』(2022年)が、2023年度のアラブ小説国際賞(International Prize for Arabic Fiction)を受賞し、一躍注目を集める。
【訳者プロフィール】
⼭本薫(やまもと・かおる)
慶應義塾⼤学総合政策学部准教授。東京外国語⼤学外国語学部アラビア語学科卒業、東京外国語⼤学博⼠(⽂学)。専⾨はアラブ⽂学。訳書にエミール・ハビービー『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』(作品社、2006年)、アダニーヤ・シブリー『とるに⾜りない細部』(河出書房新社、2024年)など。
マイサラ・アフィーフィー(Maisara Afifi)
エジプト出⾝。カイロ⼤学卒業後、1996年に来⽇。通訳者として働きながら、平野啓⼀郎『⽇蝕』、村上春樹『騎⼠団⻑殺し』ほか、森鴎外、太宰治、三島由紀夫らの⽇本語⼩説をこれまでに約20冊、アラビア語に翻訳している。