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ヤンキースタジアム

  • 2011-10-08 (Sat) 21:45
  • 総合

 メジャーリーグの聖地、ヤンキースタジアムに出向いた。旧スタジアムのすぐそばに新しいスタジアムができて間もないことぐらいは知っていた。マンハッタン島の北のブロンクス地区にあり、電車で簡単にいけることも。
 私が訪れた日はアメリカンリーグのチャンピオンを決める最終プレーオフに出る地区1位同士の最終戦が行われる日だった。ヤンキースはデトロイト・タイガースと2勝2敗で、文字通り剣が峰の一戦だった。
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 とてもチケットなど売れ残っていないだろうなあと思ったが、万が一ということもある。スタジアムに入れなければ、球場周辺の雰囲気だけでも味わおうと思っていた。
 試合開始は午後8時7分。午後3時ごろチケットを売っているゲートに着いた。観客席の入場ゲートは閉まっているし、歩いている人もまだまばら。ひと気のないチケット売り場に近づき、売れ残りの席があるわけないよねと尋ねると、あると言うではないか。「え、うそ、悪い冗談でしょ?」と思いながら、「ハウマッチ?」と聞くと、売り場の若者、微笑みながら「スリーサーティーワン」と答えるではないかいな。私の頭の中に「331」という数字が印字される。ロサンゼルスではいくら払ったんだっけ? 一番記憶に新しいセントルイスでは確か36ドル支払ったような記憶があるが・・・。
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 バックネット裏の「331ドル」の席ならまだ売れ残っているのがあるが、他の席は完売だという。だめ。私にはとても無理。1ドル=80円で計算しても、2万6千円ではないか。未練たらたらゲートの外に出て、ベンチに座る。そのうち隣にヤンキースのユニフォームのシャツを着た中年男性が座った。聞くと、インターネットで毎週金曜日だけ観戦できる年間チケットを安く購入しており、木曜日のこの夜のゲームのチケットもその延長線上で20ドルで購入することができたのだとか。
 結局試合はテレビで観戦したが、途中からなぜか、ヤンキースが負けるような気がしていた。タイガースの選手からはひたむきさが伝わってきたが、常勝スター軍団のヤンキースからはそうしたひたむきさが伝わってこなかったからだ。(どこかの人気球団のことを言っているのではない)。案の定、ヤンキースは3対2で敗れ去った。
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 今こちらではメジャーリーグを舞台にした “Moneyball” という映画が上映されている。ブラッド・ピット主演。ヤンキースとは好対照の貧乏球団であるオークランド・アスレチックを率いるゼネラルマネジャーの「野球理論」を実話に基づいて描いている。弱小チームを強いチームに育てた手腕を見込まれ、ヤンキースと並ぶ人気球団のボストン・レッドソックスから破格の報酬を提示され、ゼネラルマネージャーに誘われるが、彼は「アスレチックをワールドシリーズで優勝させたい」と断る。決してビッグマネーだけが勝敗を左右しているわけではないメジャーリーグの醍醐味が伝わる作品だ。
 (写真は上から、2009年にオープンしたヤンキースタジアム。ゲートの開門を待つ圧倒的大多数がヤンキースファンの観客。ヤンキース敗退を伝える7日の新聞)

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