- 2011-07-29 (Fri) 10:11
- 総合
居心地のいいネブラスカ州のリンカーンから南隣のミズーリー州にあるカンザスシティに来た。リンカーンですっかりお世話になった消防士のブライアンの車で連れてきてもらった。約4時間のドライブだった。彼には一銭の謝礼もあげていない。あげようとしても、おそらく彼は受け取らなかっただろう。お礼は彼がいつか日本を訪れる時に倍にしてお返しするつもりだ。ただ感謝するのみ。
そして、今度はカンザスシティでは、消防士仲間の彼の友人、ジェイソンが待っていてくれた。これでは日本に戻ったら、消防署に足を向けて寝ることができなくなるのではないか。3人でお昼を食べて、ブライアンに別れを告げて、今度はジェイソンが「ショウ、ホテルにチェックインする前に、さっとカンザスシティを案内しよう。そうだ。シティーホールの屋上からだと市内が一望できる」とシティーホールに乗り付けてくれた。
私は南部ジョージアにはるか昔いたことがあるから、「サザン・ホスピタリティー」という表現は知っていた。ネブラスカ州やミズーリー州の「ミッドウエスト・ホスピタリティー」は知らなかった。
カンザスシティが紛らわしいのは、西隣のカンザス州にミズーリー川をはさんで同じ名前のカンザスシティがあることだ。前者は英語の短縮表記ではKCMO、後者はKCKと呼んで区別するらしい。町の規模はKCMOがはるかに大きく、想像するようなライバル関係はなく、むしろ、両者が一体となって発展を目指す動きもあるらしい。
一通り、市内を駆け足で見て、ホテルにチェックインする。カリフォルニア州でも泊まった比較的安い価格で泊めてくれるチェーンのホテルだ。フロントの青年が「こんにちは」と声をかけてきた。「え、いや、なんであんた、日本語しゃべれるの?」と頭が混乱してしまう。「僕は立命館で学んだんです。大分県の」と言うではないか。ウズベキスタン出身の青年だった。
「よく、知っているよ。別府にあるAPUだね。立命館アジア太平洋大学。新聞社勤務の時、取材でよくAPUには行ったよ。いや、奇遇だね」と応じた。
カンザスシティは今回の旅では「中継地点」で、ここから日曜夜にカンザス州にあるガーデンシティというところに向かうつもりだ。トルーマン・カポーティの著作、”In Cold Blood”(邦訳『冷血』)の舞台となった地に近い町だ。その前に少し時間の余裕があるから、明日からカンザスシティを散策して何か、ブログの材料を探してみよう。ジェイソンの話だと、カンザスシティはジャズの発祥の地とか、かつての黒人選手だけの野球、ニグロ・リーグのミュージアムがあるとか、いろいろ、興味深いものがこの町にはあるようだ。
いや、それにしても、ここも暑い。摂氏だと軽く37度を上回る猛暑だ。まあ、アメリカの文字通りheartland(中心部)にある州だから致し方ないか。
(写真は上が、シティーホールの最上階からカンザスシティの中心部を眺める。上に見えるのがミズーリー川。下が、反対側の眺め。ここは都会だ)
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