- 2011-07-22 (Fri) 06:30
- 総合
キャザーが生涯、心の故郷としたレッドクラウドを訪れた。アフリカでもそうだったが、地図を見ていると、アメリカが日本とは比較にならないぐらい広大な国であることをどこかで忘れていて、頭の中では単に地図上で二つの地点の距離を「測って」しまう。「ふーん、そんなに遠い感じではなさそうだな」と。
リンカーンからレッドクラウドもそうだった。「おお、近いではないか」と。しかし、この二つの距離は148マイル、キロにして239キロ。気軽に出かけられる近さでないことは分かっていただけられるかと思う。
主要都市間なら長距離バスという手もあるが、レッドクラウドのような小さい町を結ぶ便利なバスの便など存在しない。残る手はレンタカーしかない。覚悟を決めていたら、「渡る世間に鬼は無い」でここで出会い、親しくなった男性が仕事がその日は非番だから、自分の車で連れて行ってやると言うではないか。(余談だが、渡鬼で思い出した。日本を離れ残念なのはテレビドラマの「渡鬼」が見れないこと。あのドラマにはこの2年ぐらいはまっている。真は貴子さんとは一緒にならないのだろうか?いや、どうでもいいことだが)
「一石二鳥」だ。運転もさせてもらおう。助手席に交通法規に詳しい人が誰か乗っていてくれれば、助かる。それで、帰途は私に運転させてもらった。最初はさすがに緊張したが、独特の交通規則も丁寧に教えてもらって、だいぶ慣れた。ブライアンからも「お墨付き」をもらった。まあ、ネブラスカは日本で言えば、宮崎のような「田舎町」だから、運転は楽と言えば楽だ。(これは親しみを込めての表現です)
カリフォルニアで列車に乗り込んだ時、相席のご婦人たちが「ネブラスカはコーン畑のほかには何にもないわよ」とのたまっていたが、レッドクラウドの道すがら、いや、コーン畑だけではないことを実感した。行きは見とれていて、帰りは運転に専念したので、写真を撮ることができなかったが、大豆畑や牧草畑が広がり、牛が草をはむ光景は晴れ晴れとするものだった。
九州自動車道を走る時は時速80か90キロ前後で一番遅い車線を走っていたような記憶があるが、ここではインターステートと呼ばれる高速道路は時速75マイル(120キロ)で走ることが許されており、ほとんどの車がこの速度あたりで走行していたような気がする。いたしかたない。本当はゆっくり走りたいのだが、車の流れを無視するわけにはいかない。適当に合わせて走っていたら、2時間半ほどで帰り着いた。日本ならこの時間では片付かないだろう。一つだけ気を遣ったのは、車が市街地に入ると、最高速度が55、45、35マイルと頻繁に切り替わること。慣れない身にはその都度慌てさせられた。
(写真は、レッドクラウドも暑かった。通りの温度表示器は午後1時過ぎ、摂氏35度を表示。帰り際に見たら、37度まで上がっていた)
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Comments:2
- mutsuo 2011-07-23 (Sat) 16:05
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久しぶりにおとなうたが。
他の記事は読まんまんま、コメントを入れるけんどん、なんじゃかんじゃで、忙しかったつよ。
米大陸で車の運転がでけたとね?
羨ましいが。
俺ら、なんぼ広ぃしてん、右側通行左ハンドルは、おじしてでけん。 - nasu 2011-07-23 (Sat) 23:39
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睦ちゃん 「おとなう」ちゅうて分かる人はあんまりおらんやろな。いい言葉やな。運転の話は羨ましいやろ。慣れればなんでもないんやろけど、俺も少しおじいわ。たかとしのように東京で普段から乗っとるのはたいしたことないやろけどな。この国
がちっと違うとはあんまり気軽に歩いてる
人がおらんから、日本のように、ちょっと車を止めて道を聞くとか、そういうことがでけんごたる。なんか、「自己完結」の社会じゃな。