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コロナ非常事態宣言

  • 2020-03-16 (Mon) 09:30
  • 総合

 コロナウイルスのことはこのブログではもう取り上げたくないのだが、致し方ない。感染拡大の中心地は今はヨーロッパのイタリアやスペイン、フランスとなり、それらの国々では外出禁止、学校の休校措置など厳しい対策が実施されている。多くの地で都市機能が麻痺しているのではないか。おそらく現代に住む我々には経験のない事態になっているのだろう。日本もそこまでは悪化して欲しくはないが、国境を容易にまたぐウイルスのことだ。油断はできない。
 アメリカではトランプ米大統領がコロナウイルスの感染拡大に対処するため国家非常事態を宣言した。ホワイトハウスのローズガーデンでペンス副大統領や民間の医療関係者を従えての宣言だった。それはいいのだが、トランプ大統領の態度からは世界が今直面している難局に対する危機感は露ほども感じられなかった。この人の頭の中を理解するのは至難の業のように思えてならない。
 トランプ大統領は非常事態宣言に際して、いつものトランプ節を披露していた。政府のコロナウイルスに対する取り組みの遅さの責任を問われると、“No, I don’t take responsibility at all.” と一蹴。また “We were given a set of circumstances and we were given rules, regulations and specifications from a different time.” とも述べ、初動の遅さがすべてオバマ前政権の失政によるものと示唆していた。オバマ氏ならずともトランプ氏のこの厚顔無恥(shameless)ぶりには口あんぐりだろう。
 この数日前にホワイトハウスの執務室から国民に向けたテレビ演説で、英国を除く欧州からの入国を禁止する措置を表明した際の表情とはだいぶ様子が異なっていた。執務室から国民に向けたテレビ演説では机に座り、カメラに向かって語りかけていたが、普段の大統領とは思えないほど精彩に欠け、表情も虚ろに思えた。風刺の効いたパロディ番組ではテレビ演説前後の大統領の表情を流していたが、自信なさそうに机の上を整理する所作や演説を終えた直後の安堵のため息など、米大統領の威厳からは程遠かった。
 どちらが本当のトランプ大統領なのだろうかと私は考えてしまった。いずれにせよ、事実を無視し、自己を称賛することは常に忘れず、唯我独尊的傾向をさらに強める大統領はできるだけ早く政治の表舞台から退場してもらいたいと願わざるを得ない。
                  ◇
 欧米のスポーツ界も甚大な影響を受けている。米大リーグはシーズン開幕が延期され、その他のスポーツも相次いで中断が発表された。私の好きなゴルフも同様だ。第5のメジャー大会と呼ばれるほどのランク付けをされているザ・プレーヤーズ選手権。松山英樹選手は初日はアイアンの切れあるプレーを見せ、9アンダーのコースレコードタイを記録し、2位に2打差をつけてトップに立った。久しぶりに彼が優勝を飾る可能性が出て来たと楽しみにしていた。だから2日目の土曜日は午前2時に起きて生中継を見る覚悟をしていた。それだけに、金曜日夕刊を開いて、2日目以降の大会中止のニュースを目にして落胆した。
 松山選手本人にとっては残念極まりないことだろう。初日が終わっただけであり、プレーが続行されていればどのような結果になったかは神のみぞ知るだが、それにしても・・・。

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