- 2019-11-19 (Tue) 09:33
- 総合
NHKラジオの講座「まいにち中国語」の再放送が2月目に入り、「歯応え」のある語彙が再出するようになった。「歯応え」あると書いたのは、私にはうろ覚えの語彙で、改めてああ、そうだったと再確認することがしばしばだからだ。情けないと嘆きたい気持ちもないではないが。しかしながら、中国語は簡体字、発音、声調の三つを同時に記憶せねばならず、(本人は全然その認識はないものの)還暦をとっくに過ぎた身には、これはそう簡単なことではない。三つともに完ぺきに記憶している語彙はそうそうない。
最近出てきた文章を二つここで紹介すると。「我在食堂吃饭。」この文章は「私は食堂でご飯を食べます」という意味だとおおよそ推測できる。「食堂」は中日同じ漢字だ。発音は幾分異なる。中国語ではともに上がり調子で「シータン」。韓国語の「식당」の「シクタン」の方がより中国語の音に近いような気がする。次の文章は。「明天在哪儿集合?」。これも「あしたはどこで集合しますか」という意味だと類推できるかもしれない。「集合」の発音はこれも上がり調子の「ジーフー」。「シュウゴー」とはだいぶ違うが、韓国語の「집합」の「チパプ」よりは近いような気もする。
嗚呼、上記のような割と簡単な文章なら即座に適当な中国語(韓国語)が頭に浮かぶようになりたいものだと心から願う。
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「プレミア12」と呼ばれる野球の国際大会が日本代表チームの優勝で終了した。当初あまり関心はなかったが、野球だけにさすがにずっとテレビ観戦した。それにしても気の抜けた大会だった。どう考えても解せないのは、前日に戦った2チームが翌日、決勝戦で再びまみえたこと。前日の試合の意味がないではないか。そんな日程・システムでは真剣に応援する気持ちも興味も失せてしまう。
もう一つ、テレビの前でげんなりしたのは、公式サポートキャプテンに就任したとかいうタレントの中居正広氏が試合中にはさんでいたレポート。彼が試合前に話を聞いた選手の談話を伝えるのだが、例えば「〇〇選手は『今日は失敗を恐れず、思い切ってプレーしたい』とおっしゃってました」などと、話の末尾をことごとく「おっしゃってました」と締め括っていた。彼の方が選手たちよりずっと年上だろう。それにテレビの視聴者に伝えているわけだから、「おっしゃってました」という選手への敬語表現は不要だろう。むしろ耳障りだ。
まあ、当分、このような国際大会はないだろうから忘れるとしよう。
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トランプ米大統領に対する米議会の弾劾のニュースも目が離せず、緊迫する香港の情勢も悪化する一途のようだ。私はどうしても取材する立場からニュースを見ることが多いので、香港の警官隊とデモ隊の対立を現場で身の安全を図りながら取材し、落ち着いて文字化するのは並大抵のことではないだろうと拝察している。香港駐在の読売の特派員はK嬢。国際部の後輩記者だから面識はある。彼女の身に危険が及ばないことを祈らずにはおれない。
翻って我が身は緊張感のない安逸な日々を過ごすようになって幾年月を過ごしていることやら。まあ、しかし、こればかりは致し方ない。いや、あるか?
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