- 2019-10-13 (Sun) 20:54
- 総合
台風19号が大きな爪痕を残して去った。私の住む九州は被害を免れたが、首都圏を中心とする東日本では記録的な豪雨に見舞われ、多くの人命が失われたようだ。それにしても、河川の水が堤防を越え、住宅地に流れ込み、家屋の浸水をもたらす水害の類は何とか事前に手を打てないものだろうかとつくづく思う。
英BBC放送のホームページ上では台風19号(Typhoon Hagibis)による惨状がトップニュースで報じられていた。自衛隊が出動して取り残された住民を救助する活動の写真が掲載されていたが、大きな台風が来るたびにそうした写真を目にするのは、自然災害に弱い都市、即ち災害に無力の日本というイメージを国際社会に定着させることになる。
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大リーグ。ナショナルリーグは日本人選手所属のチームが消えたので関心も消滅。アメリカンリーグは田中マー君のニューヨークヤンキースが残っているので応援継続。日曜日朝(現地は土曜夜)アリーグのチャンピオン決定シリーズとなるプレーオフ第2弾が始まった。ニューヨークヤンキース対ヒューストンアストロズ。絶対的エースを2人も抱え、猛打が売りのアストロズはこの後に続くワールドシリーズ制覇の下馬評も高い。対するヤンキースの第一戦の先発を託されたのはマー君。
マー君が初回からポカスカ打たれるのではないかと案じていたが、制球よく投げていた。三振を取るよりも打たせて取る巧みな投球。味方の好守にも助けられて5回を1安打無得点で抑え、チームは6回表を終えた時点で3対0でリード。しかし野球は6回以降が勝負だ。私はこの日、英語教室のある日だったので、後ろ髪を引かれる思いで自宅を後にした。
教室を終え、スマホで確認すると、マー君は6回裏も抑え、1安打4三振の好投でマウンドを降りていた。まずは文句なし。できればせめてもう一回、7回までは投げ切って欲しかった。球数はわずか68球。ブーン監督が第1戦を何としても勝利するため、石橋を叩いて渡る思いで早めの投手交代を決断したのだろう。ヤンキースはアストロズと異なり、先発投手陣は弱いが、中継ぎ、抑えのいわゆるブルペンは大リーグ一とも称されている。
この日、結局ヤンキースは打線がその後も追加点をあげ、7対0で快勝した。マー君はプレーオフ第1弾でも勝ち投手となっており、10月のプレーオフシーズンに強い評価をさらに上げた。今プレーオフは7戦4勝制。もう一戦投げることを求められることになる可能性大だ。マー君は不調な時期には手厳しいヤンキースファンから「高い買い物」と揶揄されることもあったが、今は評価が一変しつつある。ワールドシリーズまで駒を進め、さらに活躍すれば、そうした雑音が一掃されることは間違いない。
ヒンチ監督は次のように評している。“That’s probably the best that we’ve seen him in a small sample to execute his game plan, his pitches, his tempo,” Astros manager AJ Hinch said. “Just about everything was working for him. He was just really, really good tonight.” (「彼と対戦したことは多くはないが、狙い、投げる球、テンポなどおそらくこれまででベストの投球だったと言える。すべてが彼のプラスに働いていた。彼は今夜、本当に本当に良かった」)。敵将にかくも褒められるとはマー君も悪い思いはしないだろう。
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