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hikikomori(引きこもり)

  • 2019-01-22 (Tue) 09:54
  • 総合

 米CNNや英BBCなどの米英のメディアのネットで時にエキセントリックな日本紹介の記事を見つけると、またかいな、と思いながら、読まされることになる。BBCが最近報じた“Rent-a-sister: Coaxing Japan’s young men out of their rooms”(日本の若者を自室から引っ張り出そういう取り組み:レンタルシスター)という見出しの記事もそういう風変わりな事案を漁った記事だろうと思った。だがクリックして読んでみると、全然そういう類の記事ではなかった。
 日本で問題化している「引きこもり」問題を取り扱った記事で、引きこもりの若者を社会復帰させることに取り組んでいるグループの活動を紹介していた。記事の中では比較的若い女性、特に医療とか福祉とかの資格を有しているわけではないが、そうした女性が引きこもってしまった若者の自宅を訪れ、辛抱強い対話を重ねて、自立に向けた手助けをする姿がとらえられていた。若者の姉(妹)代わりの役割を果たしているので、「シスターを借りる」と表現されたのだ。レンタルシスターとなる女性は相談を受けた家庭から毎週の定期的な訪問に対し、月額で10万円ほどの報酬を手にするという。
 すこし驚いたのは日本では引きこもりの人々が少なくとも50万人いると紹介されていたこと。単純に47で割ると、1都道府県に1万1千人近い引きこもりの人がいることになる。全国の総数は50万人ではなく、100万人に達すると見る専門家もいた。
 記事の中では、レンタルシスターが引きこもりの若者の頑なな心を開き、社会復帰に成功したケースも紹介されていたが、何ら手立てがないと困り果てた父親の声も流されていた。引きこもりはアメリカ、イギリスやイタリア、韓国でも顕在化しているといい、この “people withdrawn from society”(社会から身を退いた人々)がやがて “hikikomori”として英語の中に「定着」していく日もそう遠くないのかもしれない。
                  ◇
 NHKの「まいにち中国語」を平日はずっと真面目に聞いている。(より正確な日本語表現では「聴いている」と書くべきだろうが)現在聞いているのは2017年4月から9月に初放送されたもので、昨秋から二度目の放送にかかっている。私のような者にはありがたい再放送だが、学習したはずの事柄はあまり記憶に残っておらず、多くの単語もほとんど初出のようなもので、そのたびに愕然とすることがしばしば。
 そういう次第だから、時々わりとよく覚えている表現に出合うと俄然嬉しくなる。最近では次の表現。我从来没撒过谎。(私は今までウソをついたことがありません)。撒谎(サーファン)が「ウソをつく」という意味の語彙だ。「撒」は撒き散らすという表現が頭に浮かぶ。「谎」は「言葉が荒れる」と考えれば「ウソ」を意味すると言えば言えなくもない。
 二年前の夏にはすっと理解することができなかった中国語の表現がまあ今は何とか頭に入るようになってきてはいる。これも進歩と呼んでいいのだろう。遅遅とした歩みであっても。問題は中国語のネイティブスピーカーが私の口にする中国語をすんなり理解してくれるかどうかだ。自信がない。韓国語なら語彙さえ知っていれば、何とか先方に分かってもらえる自信がないこともない。これが中国語と韓国語の最大の相違点だろう。

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