- 2017-04-03 (Mon) 11:47
- 総合
球春到来。日本のプロ野球とアメリカの大リーグがいよいよ開幕した。テレビと付き合う時間がこれからますます増えていくことになる。日米の野球が好きなだけ楽しめるケーブルテレビは便利なことこの上ないが、読書や語学の学習に費やす時間が激減することにもなる。日常生活はラジオさえあれば十分ではないか。いっそテレビなど片付けてしまえ!という心の声が聞こえてきそうだ。
日本時間では月曜未明に生放送された大リーグの開幕戦、ニューヨークヤンキース対タンパベイ・レイズ戦。栄えある開幕投手を任された田中マー君は残念ながら3回ももたずにノックアウトされた。惨敗後もジラルディ監督のマー君への信頼はまだ揺るがないようだ。"Today he didn't have his command. It's hard to figure out. It's one game, don't make too much of it, and [Tanaka will get] back to work on Saturday." 監督の言葉にあるcommand は日本で言う「コントロール」のさらにワンレベル上の制球力を意味するようだ。
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韓国の朴槿恵・前大統領が遂に逮捕された。テレビで見た彼女の顔は哀れを誘うほどに憔悴していた。「トレードマークだったアップにした髪はほつれ、化粧を落とした顔は、やつれきっていた」(読売新聞)。最高権力の座から奈落の底への転落。あの顔を見ただけで、彼女の心中が容易に想像できた。
ジャパン・ニュース紙ではロイター通信の記事を使い、次のように報じていた。Ashen-faced and flanked by two female officers in the back seat of a black sedan, Park’s hair was down, apparently because she had removed the hairpin that held her hair in her trademark chignon style. まさにashen-facedだった。読売新聞によると、朴容疑者は拘置所に移動する際、ヘアピンの持ち込みが許されなかったのだという。自殺防止?
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『中国語と日本語』(日本語ライブラリー)(朝倉書店 編著者・沖森卓也、蘇紅 2014年)を読んだ。私のような初学者には難し過ぎる語学書だったが、参考になることは多々あった。
印象に残った例文を一つ。这个学生我教过他数学。これは「この学生は私が数学を教えたことがある」という意味と述べてあった。漢字を見れば、何となく理解できる。少し違和感があるのは「他」という語。「彼」を意味する語であり、原文に忠実に訳すと、「この学生は、私は彼に数学を教えたことがある」といった感じだろうか。「他」は無駄なような気がしないでもないが、中国語ではこの語が必要なのだと言われれば、なるほどそういうものかと思えなくもない。英語で、This student, I’ve taught him mathematics. といった感じか。こなれた英文としては I’ve taught this student mathematics. だろうか。
上記の文章は、中国語では「動作の関与者」が主語となりうるケースの一つとして紹介されていた。中国語では「名詞性成分に限らず、動詞性成分や形容詞成分、フレーズなどもそのままで主語になることから、主語の意味役割は何かと規定すること自体無意味なことになる」とも記されていた。中国語の理解が少しだけ深まったような気がする。ようなだ。
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