- 2016-11-13 (Sun) 22:40
- 総合
これも軽い虚脱状態と呼べるのかもしれない。海の向こうで信じ難いことが起きた。米大統領選。あろうことか傲岸不遜のドナルド・トランプ氏が新大統領に選ばれてしまったのだ。よその国の出来事である。それも民主的な選挙を経てのことだから、こちとらがやいのやいのと言う資格は微塵もないのは承知している。がそれにしてもだ。
思わず、ニュージャージー州に住む恩師に「弔電」のメールを送ってしまった。冗談が過ぎるかと思ったが、文面はただ一言。”Please accept my condolences.”(お悔やみ申し上げます)。恩師からは11月8日がinfamy(恥辱)の日として歴史に刻まれるかもしれないと深く危惧するメールが届いた。文面からはアメリカの同胞が下した選択を憂える気持ちがよく伝わってきた。恩師にとっても相当のショックだったようだ。
非常勤講師をしている大学で同僚のアメリカ人講師に同じ言葉を告げると、彼は私の皮肉を理解して、日本の葬式で「お悔やみ申し上げます」と言われたら、普通どのように応じるのだと逆に質問され、こちらが答えに窮してしまった。
それはともかく、今回の大統領選はトランプ氏が勝利したというより、ヒラリー・クリントン氏が敗北した選挙戦だったという気がしてならない。経歴・資質から見たら、ヒラリー氏ほど「準備万端」の候補者はいなかったことだろう。それでも敗北した。巷間言われているように、米社会の中間層・貧困層にずっと巣食っていた富裕なエリート層やエスタブリッシュメントに対する反感が反ヒラリー票へと一挙に噴き出した感がある。
獲得した州ごとの選挙人の数からみると、290対228とトランプ氏が圧勝したように見えるが、popular votes と呼ばれる全体の獲得票数ではヒラリー氏がわずかといえトランプ氏を上回っている。ヒラリー氏はそこにわずかな慰めを見いだすことはできるだろうが、いやそれにしても彼女が敗退するとは・・・。
さて、年明け以降、日本の最大の同盟国、アメリカはどうなっていくのだろうか。どう変遷していくのだろう。新大統領が選挙戦中にまき散らした暴言をそっくり実行に移していくことだけは勘弁してもらいたい。不思議なのはあれほど傍若無人な振る舞いを見せていたトランプ氏が当選後は一転、ロープロファイル(low-profile:低姿勢)の言動を示していることだ。ひょっとして彼は自分が新大統領に選ばれるとははなから思っていなかったのでは、とさえ思えてしまう。今になって初めて自分の肩にかかった責任の重大さに気づいたのでは・・・。むしろそうであって欲しいと願う。何事もその道の専門家の良識ある意見に耳を傾けていけば、世界を迷路に導くことはないだろう。むしろ、歴史に名を残す大統領となるかもしれない。いや、これはあまりにも楽天的過ぎるか。
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らっきょう酢の魅力にはまって一年近くなる。飽きっぽい私には珍しく、ほぼ毎日、野菜のらっきょう酢漬けをありがたく食している。本日は大家さんからまた少し野菜を頂いた。その中に水菜があった。ふとらっきょう酢に漬けてみたらどうだろうと思い、水洗いした水菜を適当に切って、らっきょう酢に漬け、冷蔵庫に。数時間して取り出して食べてみると、信じられないほど甘くて美味。改めて、らっきょう酢、恐るべし!
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