- 2025-03-20 (Thu) 17:21
- 総合
慶州は高校時代に習った古代朝鮮の王国・新羅(356-935)の首都が置かれていた地。手元のガイドブックには、慶州には紀元前の頃から古代国家が築かれており、約一千年の長きにわたり、新羅の王都として栄えたと載っている。新羅はその後、中国・唐と結んで敵対していた隣国の百済や高句麗を倒した史実も述べられている。歴史好きの人々にはここはきっと垂涎の地なのだろう。
投宿したホテルからすぐ近くにあるのが大陵苑(テルンウォン)という古墳公園。広大な敷地に大小23の円形の古墳が点在している。歩いていて郷里の西都市にある有名な西都原古墳群を思い出した。大陵苑は西都原古墳群とは比べるべくもないが、周囲には心地よい空間が広がる。肌寒ささえなければ、ベンチに座って読書したい思いがした。遺跡を紹介したビデオ室が一角に設けてあり、英語の他にも日本語でその紹介を聴くことができたのは嬉しかった。
大陵苑には新羅第13代味鄒王(ミチュ王)(在位262-284年)が祭られているとか。この人物が新羅の金氏の始祖だとか。こう書いても私には意味するところ分からないが、要するに慶州が由緒ある地であることだけは想像がつく。味鄒王の陵墓を写真に収めようと近づくと、その前でチマチョゴリを着た若い女性が二人写真を撮っていた。思わず、私も写真撮っていいですかと声をかけてみる。最初は韓国語で最後には英語を交えながら。快諾してくれた。韓国南部の都市から来ていた友人二人で共にスターバックスで勤務。チマチョゴリのレンタル料金は2人で140,000₩とか。もっと安いのもあったんですが、高級のものにしましたと微笑んだ。そうですか。韓国語で辛うじて聞き取れた。
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正直に書くと、韓国の一人旅は結構切なく感じるときが少なからずある。レストランなどで夕食を食べようとする時は特にそうだ。この国はお一人様歓迎からはほど遠い。大好きな台湾とは雲泥の差がある。その台湾では朝ご飯が待ち遠しい。朝食付きのホテルに泊まっていても、朝はホテルを出て裏通りを徘徊し、街の朝食屋さんで食べる。安いがとても美味い。韓国ではそうした楽しみは残念ながらない(ようだ)。
朝ご飯は我慢するとして、お昼と夕食は美味いものを食べたい。慶州最後のランチは良かった。大陵苑を見学して近くにある、いかにも若者が好みそうなレストラン街を物色しながら歩いた。ビビンバの写真が目に入った。そういえば今回はまだ食べていない。外から店内をのぞくと混んでいる。人気のお店のようだ。カスはやめて、久しぶりにコーラでも飲むか。注文したのは英文表記だと Korean Raw Beef Bibimbapで14,900₩。値段に違わず、期待通りに美味かった。満足!
木曜日は安東(アンドン)に移る。高速バスターミナルでチケットを買い求めた。15,500₩。午前9時発。そして今、安東のホテルにチェックインしてこの項をアップしようとしている。ちなみにこのホテルは一泊50,000₩。段々と安くなっている印象だが、平日だからか。週末になるとまた上がるのだろう。安東では有名な河回村(ハフェマウル)を訪ねるつもりだ。天気が段々と良くなってもいる。楽しみ。
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