- 2024-10-15 (Tue) 16:47
- 総合
本来なら今日は宮崎から別府温泉経由で帰宅しているはずだ。韓国から来訪した友人一家を別府温泉まで案内し、そこで別れて。しかし、残念ながら宮崎には向かわなかった。やはり5泊6日の旅行で福岡・宮崎・別府温泉をカバーするのは無理があったのだろう。一家は宮崎をキャンセルして別府温泉でゆっくり過ごしたいと言ってきた。友人の娘さんは1歳の赤ん坊を連れており、そちらの方が無難だ。友人夫婦は九州は初めてだが、娘さんは別府温泉には旅した経験がある。家族水入らずの旅を楽しんでもらうことにした。
ソウルから福岡に到着した一昨日の夜は天神のレストランに案内して一緒に食事した。ちょっと意外な展開となった。予約を入れたのは馬肉を食べさせてくれる焼き肉店。韓国で馬肉を食べるかどうかは知らないが、きっと喜ぶだろうと思って予約を入れた。3連休中日の日曜ということもあって、何軒かのレストランから満席ですと断られての選択だったが。
ホテルからタクシーを走らせ、お店の前に到着した。馬肉の看板を目にしたと思った。ふと左手を見ると二階に上がる階段が見えた。ここだろうと思い、その階段を上がると「いらっしゃいませ」の声。「遅れて済みませんでした。那須という名前で予約していた者です」と伝えた。出入り口から厨房の中がうかがえた。二三人のお店の人たちが瞬間、お互いの顔を見つめている。「何人様ですか?」という問いが返ってきた。「(伝えていた通り)大人4人です。赤ん坊1人いますが」。「それでは真っ直ぐ奥の方に入ってください」。言われるままに奥の間に上がり、掘りごたつのテーブル席につく。
メニュー表をざっと見て、あれこれ注文する。「馬肉」は一番先に注文した。若い男性店員は「分かりました」とメモしている。私と友人のJさんは生ビールから焼酎へといつものようにピッチを上げていきながら、お互いの近況を話し合った。肉類を適当に焼いて食べながら、ふと馬肉が出ていないことに気づいた。呼び鈴を押し、やって来た店員さんに「馬肉が来ていないですけど」と告げる。先ほどの店員さんとは違う人だ。彼は困ったように首をひねり、「先ほどの店員が馬肉の注文に応じたんですか?」とつぶやく。
改めてテーブルの上に置いてあるメニュー表を眺める。確かに馬肉の文字は見えない。あれ、おかしいなあ? ここは馬肉が売りのレストランではなかったか? 改めてメニュー表の片隅に書いてあるレストラン名に目をやる。あれ、予約を入れたお店とは違うぞ! そこで気がつく。私が予約したのはこのお店ではない、おそらく真下、一階にあるレストランに行くべきだった。何てこった、テラコッタ!
嗚呼、だから、最初に予約客だと告げた時に店員さんたちがちょっと虚を突かれたような表情だったのか。予約をすっぽかしてしまったお店に悪いと思い、どう対処すべきか考えていると、携帯が鳴った。そのお店からだ。丁重にあいにく行けなくなったことを詫びた。先方は「了解しました。また今度お越しください」との優しい言葉。「罪滅ぼし」に機会を作って行かなければと思った。
Jさんに事の顛末を説明すると爆笑してくれた。それにしても、何という失態か。入店する前にお店の名前をきちんと確認していれば、この失態は防げたのだ。情けないし、恥ずかしい。私はこの種の愚かなぽかを繰り返しながら、人生を歩んでいる気がする!