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政治と熱狂

  • 2024-08-23 (Fri) 16:23
  • 総合

 私が教えている中学校では昨日始業式が催され、二学期が始まった。非常勤講師の私は始業式の日の午後に英語の授業が盛り込まれていたので、お昼過ぎに登校した。古い人間である私には夏休みは8月末まで続き、始業式は9月1日からという認識がある。それでまだ頭の中は夏休み状態・・・というわけにはいかず、これからの授業の進め方を考えている。
 そういう時によく思うのは、「この表現って中国語ではどう言うのだろうか。韓国語ではどうなるのだろうか」という疑問だ。頭の中でちらっと翻訳文を考える。うーん、ちょっと違うかな?と思うと、さらに考える。一昔前はそれで終わりだった。自宅にでもいれば、辞書やネットで検索などして吟味することも可能だが、外出先ではそれは難しい。しかし今ではスマホさえ手元にあればそうした文章をチェックし、生の音声でも確認できる。何と便利な時代なんだろう!
 とはいえ、中国語と韓国語。何度もここで嘆いているが、独学の歩みは遅遅としたものだ。特に中国語。声調を含めたピンイン表記は何度覚えてつもりでもすぐに忘れてしまう。机の上だけの独学では限界があるのだろう。仕方ない。まあ、スマホのようなかつては夢のような学習を手助けするキットがあるのだから、まだしばらくは諦めずに努力を続けよう。まだ70歳になったばかりではないか。人生花が咲くのはこれからだ。
                  ◇
 この項を打ちながら、テレビの音声に耳を傾けている。大谷翔平君の大リーグ中継ではない。翔平君、最近はなかなかホームランが出ていない。スランプ? リーグは異なるが、ヤンキースのジャッジ選手は連日のようにホームランを打っており、複雑な心境になる。
 今テレビでは米CNNが民主党の党大会を生中継している。党大会最終日でカマラ・ハリス副大統領が大統領選の候補者としての指名を受諾し、演説することになっている。
 スクリーンではハリス氏を支持する多くの民主党幹部や著名人が壇上に立ち、カマラ氏に賛辞を送っている。民出党と敵対する共和党の元上院議員が壇上に立ち、共和党のトランプ大統領候補は偉大さを装っているが、ちっぽけで臆病な男に過ぎないと酷評。大統領選ではアメリカの未来のためにハリス氏に投票する必要があると訴え、大喝采を浴びている。
 今日は仕事日ではないのでしばらく足を運んでいない食堂に昼飯を食べに行きたいのだが、肝心のハリス氏の受諾演説がなか始まらない。そして今ようやく始まった。ハリス氏はインドからやってきた母親とジャマイカ出身の黒人男性の間に生まれた。両親はやがて離婚し、ハリス氏は彼女の妹とともに母親に育てられるのだが、この母親ありてハリス氏ありということがよく分かる演説だった。ハリス氏は米国の発展進歩を逆行させる独善専制的なトランプ氏の返り咲きを絶対に許してはならないと力説した。流れは民主党へ逆転したように思えるが、果たして・・・。
 翻って我が国日本。自民党の「顔」を選ぶ総裁選がニュースとなっている。次期総裁がすなわち国の首相となるのだろうが、米民主党の党大会の盛り上がりとは比べるべくもない冷めた争い。国の指導者を選ぶやり方が違うと言えばそれまでだが、民主党のあの熱気に接すると「政治と有権者の近さ」に思いを馳せざるを得ない。

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