- 2024-07-15 (Mon) 11:43
- 総合
福岡に線状降水帯の来襲が警告される中、月曜日が祝日となっているため、昨日曜日の深夜というか未明に起きて大リーグの生中継を見た。オールスター戦開催を控え、前半戦最後のゲームだ。大リーグに移って節目の200号ホームランを放ったばかりの大谷翔平君が切りのいい今シーズン30号をかっ飛ばしてくれるのではないかという期待もあった。
残念ながら、翔平君は2安打を打ったものの、ホームランを放つことはできなかった。それより驚いたことはチームが屈辱的な2試合連続のサヨナラ負けを喫したこと。この日のゲームは最終回に1点差を守れず、守備の乱れから負けた。高校野球でも昨今はあまり見ることのないような恥ずかしい凡プレーだった。時間を無駄にしてしまった!
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トランプ前大統領が選挙集会の演説中に狙撃されたとか。幸い、政治活動に重大な支障をきたす負傷とはならなかったと報じられている。同情票が集まるのは必至か。共和党のトランプ陣営が自作自演の謀略をしかけたのではないかと勘ぐりたくなったが、これは不謹慎か。
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現役時代を含め長年、読売新聞を読んできている。毎朝、新聞に目を通さないで一日をスタートさせることはちょっと想像しにくい。東京本社に入社してから新聞を日々読むのが仕事の一部となったのは25歳の時。それ以来だから45年間も継続している日課か。
とはいえ、読売新聞の中でもほぼ読むことのない紙面がある。手にとって読んだことは数えるぐらい。日曜版だ。他紙のことは知らないが、読売新聞に関してはいつも広告のチラシと一緒になって朝刊にはさまれている。チラシには何の関心もないので、日曜版はいつも古新聞用の袋に「直行」させている。読みたくないのではない。チラシと分けるのが煩わしいだけの理由だ。
そういう事情でまともに読んだことがない。きっと貴重な情報や面白い記事に触れることもなく、もったいないことをしてきているのかもしれない。昨日曜日も同じことをしようとしていて、日曜版の巻頭の記事が視界に入った。次の文章で始まっていた。「咳をしても一人」。私もこの一句は知っている。有名な句だ。作者ははて誰だっけ? 何となく山頭火かなと思った。各地を漂泊したことで知られる俳人だ。
よし、この日曜版は読んでみよう。読んでみた。作者は山頭火ではなかった。尾崎放哉という人物だった。私のパソコンで「おざきほうさい」と打つと、この俳人の名前が自然と出てくるので、著名な人物であることは分かる。記事には簡単な略歴が記載されている。1885-1926年。鳥取市生まれ。東大法学部卒業後、生命保険会社に就職。エリートの道を捨て、各地を放浪流転した後に香川県と岡山県の県境の海峡に浮かぶ小豆島・土庄町(とのしょうちょう)に辿り着く。俳人仲間の善意でお寺に住まわせてもらうが、八か月ほどで病没と紹介されている。今では彼が暮らした寺の庵が記念館となって観光客を歓迎しているとか。
冒頭の句は放哉が「孤独の果ての境地を9音に閉じ込めた」ものだと、このコラムの記者が紹介している。そうか、孤独の果ての境地か。享年41歳前後。私は倍近い人生を歩んでいるが、まだまだ「咳をしても一人」という達観からはほど遠い。
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