- 2024-06-30 (Sun) 11:56
- 総合
仕事がちょっと忙しいこともあってブログをアップする気になかなかなれない日々が続いている。書きたい事柄がないわけでなかったが、そのためにはニュースをじっくりフォローする必要があり、これも片手間で取り組むと墓穴を掘ることになるのは分かりきっているので、控えざるを得なかった。
そうこうしているうちに、米大統領選の行方を左右する可能性のあるバイデン大統領とトランプ前大統領の候補者テレビ討論会がCNNが主催する形でジョージア州アトランタで行われた。残念ながら生中継を見ることはできなかった。
読売新聞朝刊(土曜日)では一面左肩で「米大統領選 TV討論 非難の応酬」「バイデン氏高齢不安に拍車」という見出しでこのニュースを報じていた。わざわざ「バイデン氏高齢不安」と見出しにうたっていることで、討論会がトランプ氏優位で推移したことがうかがえる。YouTubeで流されている討論会の様子をその後、幾つか見たが、確かにバイデン氏が自信なさげに言葉に詰まるところとか、何を言っているのか意味不明のところを見ると、御年81歳のバイデンさん、果たして自由で民主的な国々を率いる指導者の役割を今後も担い続けることができますかと不安になった人々は多かったことだろう。
続く夕刊の紙面では、民主党内や支持基盤層からバイデン氏に出馬辞退を求める声が起き始めていると報じられていた。思わぬ苦境に、当のバイデン氏自身は最後まで選挙戦を戦い抜く決意を表明している。二回目で最後の討論会は9月10日に予定されている。バイデン氏が体調を整え、トランプ氏の詭弁、虚言を一蹴する闊達さを見せて欲しい。
とここまで書いて、実は本当に書きたかったテーマはこんなことではない。東アフリカのケニアのことを書きたかったのだ。日本のメディアではあまり報じられていないと思うが、ケニアでは政府の増税法案に対する国民の猛烈な反対が起き、首都ナイロビを中心に騒乱状態となっているようだ。法案反対のデモの中心を担っているのは若者。今回の騒乱状態に陥る直前にケニアの地元紙をネットで読んでいて、思わず、手をとめてじっくり読んだコラムがあった。
そのコラムの筆者はナイロビの出版者(a book publisher)。“Angry and unafraid: When Gen Z storm country’s streets” という見出しで、ケニアの怒れるZ世代の若者たちが通りに出て政府の施策にNoを突きつけて行動している背景を解説していた。Z世代(Gen Z)とは1990年代半ばから2000年代前半生まれであり、年齢で言えば、現在13歳の中学生から22歳の大学生くらいまでとか。
私が注目したのはこのコラムを締め括った次の文章。Our democracy and political process will only get better as the Gen Z become more active as they are less tribal (some have no tribal consciousness at all). Our current politicians who thrive on tribal politics will be at a loss when the Gen Z start voting. There is hope for Kenya.
ケニアのZ世代の若者たちが部族主義(tribalism)や部族意識のくびきから自由であることを心から願う。ケニアが国家として発展するには偏狭な部族主義との決別しかない。ケニアがそれを実現できれば、それは国境を越え、hope for Africaともなる。