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今度は中東が発火!

  • 2023-10-09 (Mon) 22:16
  • 総合

 出口の見えないウクライナ情勢を憂える日々が続いているが、今度は中東の火薬庫に再び火がついたようだ。パレスチナの自治区ガザを実効支配するイスラム主義組織ハマスが敵対するイスラエルに越境攻撃し、イスラエル、パレスチナ双方に多数の死傷者が出ている模様だ。これまでも両者は流血の衝突を繰り返してきていたが、今回は死傷者の数が桁違いだ。CNNのホームページを見ると、9日現在、イスラエル側の死者を少なくとも700人、パレスチナ側の死者を400人以上と報じている。イスラエル側の死者の中には週末の音楽祭を楽しむために訪れていた行楽客260人も含まれているようで、言葉を失う。
 虚を突かれたイスラエルの右派政権を率いるネタニヤフ首相はハマスに対し、ハマスがガザを実効支配できないように壊滅的打撃を与える趣旨の発言をしている。今後さらに戦闘が激化する恐れがあることや、ハマスはイスラエル側の住民を多数人質にして連行しているとも伝えられており、犠牲者の数はさらに膨れ上がる可能性もある。
 イスラエルがアラブの盟主サウジアラビアとの国交正常化の動きを進めており、これに焦りを感じたハマスがイスラエルへの攻撃に打って出たとの見方が出ているが、果してそれだけだろうか。21世紀に入ってもテロや戦争に決別できない、いやそれどころか、積年の対立が激化している感さえある人類社会はどこに向かおうとしているのだろうか。
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 前項で新聞の書評欄で知った新書をネットで注文したことを書いた。『漢俳 五・七・五の中国国民詩』(東方書店 今田述著)。手にした本の帯に「『漢俳』とは日本の『俳句』五七五に倣った中国の短詩である。1980年に生まれた漢俳詩を中国の国民詩にまで育て上げた日中文化人の軌跡を辿る」と紹介されている。
 しばし手が止まった記述があった。「モバイルの発達と漢俳」と題した章で、次のように綴られている。――前世紀の末、漢俳は飛躍的に発展した。それまでは多少なりとも日本に俳句という民衆文芸があることを知っている人が手を付ける程度だったが、それが一挙に増えるに到った。それは携帯電話の発達のお陰である。(中略)筆者がジャカルタに勤務した八十年代の初め頃、東京本社への文書通信は、日本語をローマ字で綴って、鑽孔テープを作り、それをフレクソライターという機器で電気信号化し、電話線で送信していた――
 このくだりは私も理解できた。私も80年代末にケニア(アフリカ)で勤務していた当時、テレタイプと呼ばれる機器で日本語をローマ字化し、もう今ではよく思い出せない付属機器に巻き付けて東京に送信していた。理解できなかったのは続いての記述。――だが中国語には表音文字が無い。(中略)現在は漢字を図と捉えるドット化技術が使用されている。九十年頃、とある若手技術者がこの方法を実用化するのに成功した。これに最も大きな恩恵を蒙ったのが表音文字を持たない中国である。あっという間に、手機(日本語で携帯電話)が普及し、津々浦々までメールで漢字を送ることが出来るようになった――
 中国語には確かに表音文字はない。しかし、ローマ字を活用したピンイン表記があるではないか。中国人はスマホなどでピンイン表記を利用して中国語を自由自在に綴っているのではなかろうか・・・と素人の私は思う次第だ。

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