- 2023-04-23 (Sun) 20:26
- 総合
英BBCのホームページをチェックしていて、右下の記事の見出しに目がとまった。‘Like warm mud’ という表現が気になったのだ。「温かい泥のように」とは一体何だろうか? クリックしてみると、Haruki Murakami: Readers drawn to enigmatic appeal of Japanese author という見出しがあり、東京とシンガポール発で、海外でも人気のある作家、村上春樹氏の最新作が今月、6年ぶりに世に出たことを報じた内容だった。
記事を読むと、村上氏が日本だけでなく世界の耳目を集める作家であることがよく分かる。彼の最新作は大々的にPRされ、購読している読売新聞でも確か一面下部でカラーの目立つ広告が載っていた。今改めてネットで検索すると、コロナ禍の不自由な自宅待機を強いられた過去3年間、「まるで<夢読み>が図書館で<古い夢>を読むみたいに」この小説をひたすら執筆したという作家自身の言葉が紹介されている。
BBCの記事では上記のくだりを次のように英訳して盛り込んでいた。“In this quite extraordinary, tense environment, I diligently wrote this piece, as if a ‘dreamreader’ reads ‘old dreams’ in a library.” 記事は村上氏の久しぶりの新作を読者が待ちわびていたこと、発売日前夜から多くの読者、若者が書店前に長蛇の列を作ったことを紹介していた。記事の見出しの表現はそうした読者ファンの次の言葉の中から採ったものだった。“For me, his novels are like warm and soft mud. You get comfortably drawn and absorbed into these stories.” 村上ワールドに引き込まれていく様子が底なし沼に落ちていくかのよう・・というわけだ。
記事は村上氏の作品が現代人が誰しも感じざるを得ない孤独(loneliness)や疎外感(alienation)を描いており、それが国内外の多くの読者にアピールしているのだと解説。だが、その一方で村上ワールドで描かれている女性像に「女性軽視」の姿勢が垣間見え、そこにノーベル文学賞の受賞は難しいだろうという識者の観測を添えてもいた。
私は村上氏のファンではないが、『海辺のカフカ』は印象に残っている。私はたまたま書店で見かけた英訳の方を先に読んで、次に日本語の原作を買い求めた。最新作も年内には英訳が刊行されるのだろう。はてさて今回はどうしよう。原作から読むか、英訳本を待つか。
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韓国語の独学は公民館講座とyoutubeの韓国語チャンネルで何とか「命脈」をつないでいる。中国語の方はもっぱらNHKラジオの中国語講座が頼りだ。初級レベルから脱せないのが悔しいが致し方ない。もっとも初級レベルといっても、これが結構勉強になる。
先週の講座では四字熟語が紹介されていた。日本語と同じ意味で使われているものもあれば、意味が異なるものもある。「空前絶後」は同じだ。中国語(簡体字)では「空前绝后」となる。ピンイン表記ではkōng qián jué hòu。以前に完璧に覚えたと思っていたが、今回、そうではないことを自覚した。ピンインはまあ、何とかなるが、問題は声調と呼ばれる音の上がり下がり。私より一回り上の世代の方がブログでいつか書いておられたことを思い出す。この方は中国語にかなり通じた人であるようだったが、寄る年波で中国語の語彙力が落ちていることを嘆かれていた。特に声調があやしくなっていると。ピンイン表記もやっかいだが、日本語にははなからない声調はことのほか記憶するのが難解とか。私もそう思う!
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