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かんじゃだめよ!

  • 2014-06-28 (Sat) 10:49
  • 総合

 このブログでサッカーのワールドカップ(W杯)のことを書くのはおしまいと思っていたが、蛇足にもう一つ書いておこう。日本が敗退した翌日のスポーツ新聞を読んでいたら、当然のことながら、ザック・ジャパン(サムライブルー)の惨敗を酷評する記事がさまざま掲載されていた。その中で目を引いたのが、「俺よりうまくなったら聞いてやる」「横柄さ目立った長友、香川と“本田組”」という見出しの敗因分析記事だった。
 ザック・ジャパンは昨年10月の東欧遠征でW杯に出場しないセルビア、ベラルーシに相次いで完敗した。本田選手は試合終了後恒例のサポーターへの整列しての挨拶に加わらず、守護神の川島選手から「プロだろ、挨拶に行け」と注意されると、「(サポーターへの感謝の)気持ちを持っていれば十分でしょ。言われたくないわ」と年長の川島選手の忠告を一蹴した。川島選手は本田選手の胸ぐらをつかみ、一触即発となったが、周囲の選手が割って入って事なきを得たのだという。この記事は、本田選手が同じヨーロッパでプレーする長友、香川両選手を仲間に引き入れ、他の選手からの意見に対しては「俺よりうまくなったら聞いてやるから」と意にも介さなかったなどと述べている。
 スポーツ新聞の報道だ。本田選手の主張(反論)は掲載されていない。ただ、こうした記事が一次リーグ敗退が決まった直後に出たことに複雑な思いを抱いた。この記事が述べている通り、チームに微妙な不協和音が流れていたのだったら、勝てないのは当たり前だったのでは。こういう記事はW杯開幕前に読んでおきたかったとも思った。そうだったなら、これほどの期待をサムライブルーに抱きはしなかっただろう。後の祭りだが・・・。
 閑話休題。ウルグアイのFWスアレス選手が対戦チームのイタリアの選手の肩にかみついたとしてW杯決勝トーナメントを含む向こう4か月間の出場禁止処分を食らった。
 私はこの試合は見ていない。CNNにアクセスしたら、メインニュースの一つとして報じていた。BBCもそうだった。映像を見る限り、彼が相手のデフェンダーの左肩にかみついているのは明らか。それも、かなりの敵意を抱いてかみついている様子が分かる。私は最初、口を開けたところに相手の肩があったのだろう、不可抗力だったのだろうと思っていたが、映像を見るとそのような推測はついえてしまう。
 さらに、スアレス選手はこのかみつき行為でよく知られていたことも知った。過去に二度ほど出場禁止処分を受けているのだ。興奮すると、相手チーム選手のプレーをかみついてでも阻止したい思いに駆られる性分なのだろうか。彼はイングランドのプレミアリーグに属するリバプールで活躍するスター選手だ。私も名前ぐらいは知っていた。このブラジル大会でもウルグアイがそのイングランドを一次リーグで破る貴重な2得点を上げている。
 サッカーは発祥の国、イングランドではなぜか、”the beautiful game” と呼ばれる。定冠詞のtheが付いている。他のスポーツと比べても、傑出して「美しいゲーム」ということだろう。スアレス選手の行為はどこから見ても、「美しい」とは形容できない。CNNは記事の書き出しで、Luis Suarez may have bitten off more than he can chew this time. (スアレスは今回、咀嚼(そしゃく)できる以上のものにかみついたのだろう)と揶揄っている。揶揄られても仕方がない恥ずべき行為だった。

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