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the forever war の行方

  • 2021-04-16 (Fri) 12:09
  • 総合

 連日コロナ禍の憂鬱なニュースが続いている。その一方、日本列島は揺れ続けており、心の中ではいつも大地震の発生を恐れ、心構えをしているような気がする。14日には震度7の熊本地震の「前震」から5年になると新聞が報じていた。そうか、あれからもう5年か。私が住んでいる福岡市東区はそうは揺れなかった。私は洗面所で歯を磨いていた。ちょっと揺れているのかなと感じたことだけは覚えている。
 私はこの熊本地震がきっかけで始めたことがある。それは断酒だ。熊本地震のような大きな地震が近くで起きたら、ゆめゆめ焼酎など飲んで酔っ払っていてはいけないのではと考えたからだ。独り者は何か自分の身に起きたら怖い。ダイエットにもなるという思いもあったかもしれない。とにかく熊本地震以来、断酒を心がけた。今は週末だけは軽く飲酒することを自分に許しているが、平日は基本的に断酒を続けている。
 もう一つ、実践していることがある。実践というほど大げさなものではない。就寝する前にテレビのチャンネルをNHKに合わせてベッドに潜り込んでいることだ。寝ている時にぐらっときたら、すぐにテレビをつければNHKで地震速報が確認できるようにしておきたいからだ。災害報道はやはりNHKに頼るしかない。
                  ◇
20210416-1618542523.jpg コロナ禍関連の記事で紙面が埋まる中、危うく見落とすところだった。バイデン米政権が米同時テロから20年となる今年9月11日までにアフガニスタンから駐留米軍(約2500人)を完全に撤収させると正式に表明したというニュースだ。
 トランプ前政権時代にアフガンの旧支配勢力タリバンとの間で今年4月末までに撤収する和平合意が結ばれており、バイデン大統領はその完了時期を遅らせるものの、9月11日までに完全撤収すると明確に表明した。バイデン大統領の言葉を引用する。“It was never meant to be a multi-generational undertaking. We were attacked. We went to war with clear goals. We achieved those objectives. And it’s time to end the forever war.”(アフガニスタンでの戦闘は何世代にもわたる企てとの意図はなかった。我々は攻撃されたので、明確な目標を抱いて戦争に入ったのだ。我々はそうした目標を達成した。止むことのない戦争を終わらせるときがきたのだ)
 バイデン大統領が語った「目標の達成」とは2011年に同時テロの首謀者で国際テロ組織のアル・カーイダの指導者、ウサマ・ビンラーディンを殺害したこと、アル・カーイダを弱体化させ、アメリカに対するテロの直接的脅威が少なくなったことを意味する。タリバンは米軍の撤退を自分たちの勝利と見なしている。英BBCのネットではタリバン関係者が “We have won the war, America has lost.” と豪語している記事が大きく掲載されていた。
 米軍のアフガン撤退がアフガニスタンに恒久的平和をもたらすなら、アフガニスタンの人々にとって朗報だろう。しかし、タリバンが米軍撤収で勢いづき攻勢を強め、アフガニスタン政府がさらに弱体化する恐れがある。タリバンは依然、過激なイスラム信仰に基づく統治を目指しているようだ。他者の信仰をとやかく言うことははばかられるが、婦女子の教育を拒絶する社会体制が21世紀に君臨し続けるとは信じ難いことだ。

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