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晴れても名が先?

  • 2019-06-06 (Thu) 12:47
  • 総合

 日本人名のローマ字表記を従来の「名―姓」順ではなく、日本流の「姓―名」順にするべく、日本政府が動き始めたと報じられている。2020年に東京オリンピックがあることから、それを機に「ファミリーネーム・ファースト」を国内外で定着させたいと考えているようだ。
 週明け、時々のぞくコーヒーショップで店内の朝日新聞を読んでいたら、上記の動きについて読者の「声」が掲載されていた。投稿者は鈴木姓の87歳の男性。政府の動きには反対で、「外国の友人との間でファーストネームで呼び合う親密さは失われ、私は数え切れないほどいる同姓と同じ呼称になる」と案じておられた。87歳でかくしゃくとしておられることに敬意を覚えたが、そこまで心配はしなくてもと思った。個人の立場ではこれまで通りに名乗ればいいのであり、仮に「姓―名」順に名乗る必要に迫られたなら、仮に鈴木太郎氏なら“My name is Suzuki Taro. Call me Taro. That’s my first name.” と言えばそれで済む。
 私の世代は英語を話す際には欧米のように「名―姓」順に名乗るように学校で教わってきた。先人が明治維新時に日本名をローマ字(英語)で表記する際にも、同じ漢字文化圏の中国や韓国のように従来の「姓―名」順を維持するように決断していれば、現在のような事態には至っていなかった。これを本格的に「逆転」させることにすれば、コンピューターなど電子的に蓄積してきた過去の膨大な文書・資料をどう処理するのか、そうしたとしても混乱は生じないのか。そう簡単な問題ではないように思えるのだが。
 いずれにせよ、日本人の氏名はそもそも海外の人々にはどちらがファーストネームかファミリーネームなのか、聞いた(目にした)だけでは分からない。私は相手と親しくなりたい場合には “Call me Shoichi. That’s my first name.” と付け加えている。
                  ◇
 心待ちに観ていた中国語のドラマが突然終わった。どうやら、先々週の日曜が最終話だったようだ。今にして思えば、確かに最終話に相応しいエンディングだったが、それにしてももっと観ていたかった。毎週日曜夜に1時間半ほど放送されていたが、台湾に遊んだ1か月、まるまる遠ざかっていたので、私にとっては消化不良の感は否めない。これまで中国語の勉強のために観てきた中国語のドラマは旧日本軍の無慈悲さ、愚かさがハイライトされる戦時物が多かっただけに、このドラマは実に楽しく面白く観ることができた。
 「大男当婚」というタイトルで、35歳前後の独身の男が結婚相手を探すのに四苦八苦する物語で、主人公の男優の演技が光った。彼が心を寄せる6人の女優もどれも個性的で魅力的。韓国人の女優と甲乙つけがたい魅力を発散していて、毎回楽しみに観ていた。嗚呼、日曜日の楽しみが激減!レンタルビデオ店でものぞいてみようかしら。
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 小倉のよみうりFBS文化センターと福岡・天神のカフェ「本のあるところajiro」で英語を教えています。小倉は毎月第1、2、3火曜日の午後3時半から5時。天神のカフェでの英語教室は初級クラスが毎月第2、4水曜日の午後6時半から8時、中級クラスが毎月第2、4日曜日の正午から午後1時半。詳しくはそれぞれ以下のホームページで。小倉はhttps://yomiuri-cg.jp/ で。福岡・天神はhttp://www.kankanbou.com/ajirobooks/ で。 

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