- 2018-04-12 (Thu) 09:40
- 総合
中国語と日本語は語順が異なる言語だ。中国語は基本的に英語と同様、主語(S)述語(V)目的語(O)の語順であり、日本語はそれに対し、SOVの語順の言語。我吃饭(私はご飯を食べる)。それでも、中国語が日本語と凄く似ていると思うことがある。
最近の例からあげると————。她现在学习忙不忙?という文章。「彼女は今、勉強が忙しいですか」。漢字(簡体字)を見れば、実際の発音は分からなくとも、だいたいの意味合いは予測がつく人もいるかもしれない。私が指摘したいのは「学习忙」という個所。「学習(勉強)が忙しい」。英語だったら、“study busy” と続けるわけにはいかないだろう。韓国語もそうだが、この辺り、日中韓の言語に相当の近似性を感じる次第だ。
もう一つは逆の例。主語や目的語を常に明示する中国語は日本語とは少し異質だと感じる例だ。她说她特别想见你。「(彼女は)あなたにとても会いたいと言っていました」。中国語では英語と同様、主語を明示する必要があるので、她(彼女)が二度も出てくる。丁寧に訳すと、「彼女は言っていましたよ、彼女はとてもあなたに会いたいと」とでもなるのだろう。日本語は話題の主(主語)が誰か分かり切っている場合は主語は言及されないことが普通だ。目的語もしかり。この辺りの「違和感」は慣れるしかないのだろう。
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我が国の政治は何だかなあという糞詰まりのような状態が続いている。世界からは緊迫したニュースが連日のように飛び込んでいるというのに。特に北朝鮮情勢は史上初の米北首脳会談が実現の運びにあり、蚊帳の外の日本はこれで大丈夫?と思わざるを得ない。
一昨日夜NHKテレビをたまたま見ていたら、中国が習近平国家主席の指導の下、精力的に推進している「一帯一路」構想がアフリカでも着々と進んでいることが紹介されていた。中国は無条件の経済支援策でアフリカ大陸での存在感をますます強めているという。アフリカから報じられるニュースは最近では確かに中国の援助絡みのものが多い。
そのアフリカから、珍しく明るい話題が流れてきた。8日のジャパンニュース紙。ロサンゼルスタイムズ紙の記事の転電で、深刻な水不足に直面している南アフリカの南端、ケープタウンで市民が日常生活での水の使用を自制し、危機的状況を回避しているという話題だった。貧すれば鈍するで、他人のことなどまで気が回らない苦境にある人々が例えば、シャワーで使った水を水洗トイレで流すようにするなど苦労を伴う取り組みに積極的に励んでいるのだという。水問題の専門家は次のように述べている。”Everyone wants to be a superhero in the water crisis. It’s not a result of any one hero. It’s a result of city engineers fixing leaks and reducing pressure and the willingness of 4 million Capetonians to play their part.”(この水危機では誰もがスーパーヒーローになりたがっているが、一人のヒーローがもたらした結果ではない。地元の技師たちが水漏れを解決し、プレッシャーを軽減し、4百万人のケープタウン市民の協力があったからこそ実現したのだ)
劇的な展開がある記事ではない。英雄的な人物が登場するわけでもない。日本の新聞の国際面ではこの種の話題が記事化されることはまずないだろう。英字新聞を読む価値・意義はこんなところにも転がっている。
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