- 2018-01-24 (Wed) 09:25
- 総合
少し前に今年からたまには、縄のれんをくぐってもいいかなと書いた。まだそうしていないが。今月は正月明けに関西の旅で再会した人たちや実兄の家でほんの少しだけ飲んだに過ぎない。次は来月の誕生日を一人酒(焼酎)で祝うぐらいかなと思っていたら、釜石に住む古い知己、Sさんからお酒が届いた。
箱を開けて見ると、何と日本酒に松茸が入れてある。そうだ、このSさんは松茸取りの名人で以前にも松茸入りの日本酒を贈って頂いたことがあった。Sさんにお礼の電話をかけて話しているうちに、無性にこの酒が飲みたくなった。日曜日だったので、朝酒ぐらいは神様も許してくれるだろうとグイっと一杯あおった。松茸の独特の香りがして美味だった。
松茸酒はまだかなり残っている。残りは冷蔵庫で冷やしておいて、来月の誕生日に有難く頂くことにした。果たしてそれまで我慢できるだろうか。2回も週末をはさんでいる。なんだか段々ハードルが下がりつつ、いや下げつつあるような気がしないでもないが、この「ハードルが段々下がりつつある」は英字新聞の四コマ漫画で “The bar keeps getting lowered.”と表現できることを知った。我々には「ハードル」がぴったりくるが、英語ではサッカーのゴールでお馴染みのbar の方が好まれるようだ。
◇
アフリカのニュースもネットでできるだけフォローしているつもりであるが、中国語・韓国語の独学を始めて以来、おろそかになっているかもしれない。そうした折、昨秋、福岡まで訪ねてきれくれたケニアのデニス君からメールが届いた。メールが届いたのは嬉しかったが、内容は心が重くなるものだった。
ケニアの国政の現状を憂えるメールだった。ケニアでは昨年行われた大統領選でウフル・ケニヤッタ大統領が「再選」を果たしたと主張し、今月末に二期目の就任式典が行われる運びとなっている。しかし、野党陣営の対抗馬であるベテラン政治家のライラ・オディンガ氏は大統領選で不正があったとして、再選そのものを認めていない。野党陣営ではこのまま与党側が就任式を強行すれば、ケニアは内戦状態に突入すると警告しているらしい。デニス君はそのことを深く憂慮して、私にメールを送ってくれた。
この政治危機の根底に流れているのは長年の部族対立。ケニヤッタ大統領は最大部族のキクユ族出身。オディンガ氏はキクユ族と対峙してきた有力部族のルオ族出身。ケニアに限らないが、アフリカの国々ではこうした部族対立が今もなおくすぶり続けているケースが少なくない。有力部族の代表がぶつかる大統領選で結果の公正さが問われると、積年の部族抗争が再燃し、幾多の一般市民が巻き添えで命を落とすパターンをもう何度、繰り返していることか。
デニス君が書いてきた通り、月末の就任式までに与野党双方が妥協点を見つけ、武力衝突を回避する道を探って欲しいと心から願う。多くの邦人が住み、日本からのサファリ観光も根強い人気のケニアでまた惨劇が繰り返されるのは目にしたくない。さらに言えば、もし、ケニア発で流血の事態が報じられることになれば、日本人や国際社会が抱くアフリカのイメージはさらに悪化することになるだろう。何としても避けたい負の連鎖だ。
- Newer: 大相撲も英語での時代
- Older: 神様に感謝!