- 2017-11-17 (Fri) 10:10
- 総合
少し冷えこんできたが、毎朝の日課として課した散歩を何とか続けている。たいした距離ではないのだが、結構、すがすがしい気分になる。私の自宅の近くにはあまりいい散策路はないのだが、ゴールは地元では名高い勅祭社の香椎宮。静まり返った境内をゆっくり歩き、イヤホンを通し、NHKラジオの韓国語・中国語放送に耳を傾ける。周囲には人もまばらだから、発声練習も気兼ねなくできる。とても貴重なひとときとなりつつある。
今は神社に隣接した駐車場で植木市が催されている。私は草木には恥ずかしいほどうといが、嫌いではない。紅葉や松、杉、槙の木、花々を愛でながら佇む。金木犀という名札のかかった木があった。金木犀の芳香は大好きだ。近づいて匂いをかいだが、何の匂いもしない。近くで作業をしていた人に尋ねると、「すでに花が散ってしまったので匂いはしない」との由。なるほど。
片隅では小さな植木鉢に入れられた花々が並べてある。だいたい一個100 円から300円ほどの売り値だ。名前は分からないが、可愛い。ベランダに置きたい衝動に駆られる。
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『日英中三方攻読 中国語文法ワールド』(大茂利充、後平和明共著・朝日出版社)という出版されたばかりの本を図書館から借り受けた。中国語と英語に明るい二人の教師の共著で、出版案内では「中級・上級用の中国語文法書で、中国語ワールドを知る上で必携の書」と推薦されていた。私自身が今、日英中韓の四方から攻読(?)に取り組んでおり、興味を抱きながら読み進めた。
結論から言うと、私には難解過ぎる書だったが、参考になる指摘は多々あった。思わずメモしたところを一つだけ記すと————。
「名詞述語文」の項で次の文章があった。——テニヲハ付着語の日本語はその中心語だけをポツンと言うと雑なもの言いになる。しかし、孤立性の強い中国語はこのような問答では単語を並べるだけでも別に不自然ではない。——
例文として、「现在几点? 现在六点。」という名詞だけのやり取りが紹介されていた。「今何時ですか。今六時です」。英語では “What time is it now?” “It is six now.” ——。確かに中国語の字面では、「今何時?」「今六時」といったゴツゴツした印象だ。日本語の「です」に当たる「是」を加えても良いが、「现在是几点?」とすると、一種の強調表現になるのだという。
助辞・接辞が特徴の日本語や韓国語は膠着語、語形や語尾が変化する英語は屈折語。語形変化や接辞がない中国語は孤立語と呼ぶことは承知していたが、一語一語の孤立性が強いということはそういうことでもあるらしい。英語がもし中国語のようだったら、日本人には学びやすい言語ではないかと考えた。「これは君と私だけの秘密だ」。この英訳をThis is you and me between secret. と書いた学生がいた。我々にはなぜこういう英文になったのか容易に推察できる。正しい英文に直すと、This is a secret between you and me. だろう。中国語では上記の文章はおそらく、「这是你我之间的秘密」。この文章に関する限り、日中は酷似している。中国語を通すことで英語を理解する新たな道が見えそうな気がする。
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