- 2017-09-16 (Sat) 11:32
- 総合
たとえ一週間程度の小旅行とはいえ、戻って来ると少し虚脱状態になる。今回もご多分に漏れず、なんだかぼぉーとして週末を過ごすことになりそうだ。金曜朝は台風が九州に近づく中での搭乗だったので本当は案じていたのだが、そう揺れることもなく福岡空港に着いた。運が良かったと言うべきだろう。
台北は期待していた以上のところだった。あれほど親日的な国、あえて国という書き方をしている、が果たしてあるだろうかと思う。私はこれまで少なからぬ国々を訪れているが、台北(台湾)は好感度ナンバーワンかもしれない。地下鉄やレストランなどで何となく台北市民の視線を感じることはあった。私は口髭を生やしているし、いつもハンチングをかぶって外出している。どう見ても私のような風体の男は他にいなかった。短足背低でもあり、私が日本人であることはだいたい察しがついたことだろう。
しかし、彼らの視線に嫌な思いをすることは皆無だった。理屈ではない。それを一番感じたのは街の食堂だろうか。海外の一人旅ではいつも食事に気をつかわざるを得ない。夜の稼ぎ時に(四人掛けの)テーブル席に座るのは気がひける。だから店主に暗黙の了解を求める。台北ではそうした気をつかう必要がなかった。第一、私のような地元の一人客が結構いた。とある食堂では翌日も行くと、注文したよりも一皿多かった。しまった!注文の仕方を間違えたかと悔い、レジで勘定を払って気がついた。店主が一皿サービスしてくれていたのだ。
私の中国語はまだよちよち歩きとも呼べない。台北ではそれで英語と時に日本語を交えながらのやり取りに。台北の人はもう少し英語ができるかと思っていたが、そうでもなかったので、お互い苦笑しながら拙い会話となることもしばしばだった。私はホテルの近くのお気に入りのカフェはわずか一週間であっても「常連客」となることを目指す。台北でもちょうどいいお店を見つけ、朝夕と日に二度はのぞいた。最後の日にはたどたどしい中国語で「今日は台北最後の日。明日は福岡に戻る」と伝えた。お店の女の子二人は残念(がってくれ)、それなら今日のコーヒーは私たちのおごりと(多分)言った。
そして彼女たちは記念の写真を一緒に撮ろうとスマホをかざした。私もデジカメで一枚だけ撮影。それがこのブログの写真だ。彼女たちには来年また必ず再訪するから、その時はまた近くのホテルに泊まってお店をのぞくと約束した。この次は少しはまともな中国語の会話ができるようになっていたい。自信はないが。
ただし、今回の台北の旅で心に決めたことがある。台北には9月のこの時期には絶対に行かない。あれほど蒸し暑いのには参った。聞くと6月ぐらいからそうらしい。だから、台北に足を運ぶとしたら10月下旬から12月。それと3月から5月かな。釜山のように博多港からフェリーでひとっ走りという手軽さはないが、ネットを駆使すれば、それなりの格安の旅はまた入手できるだろう。
台所のテーブルには前項で書いたAさんからレストランでの別れ際にもらった「文旦」が一個。ホテルの部屋で食べようとしたら、フロントの女性が「まだ日を置いた方がいい」と助言してくれた。それで手荷物で福岡まで持って帰って来た。さあいつ食べよう。口に運ぶと台北の雰囲気を感じることができるかしら?
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