- 2017-09-12 (Tue) 08:17
- 総合
台北は私にはまだ蒸し暑い。福岡を発つ時は朝夕の空気に秋の気配を感じるようになっていたが、ここはそうでもない印象だ。汗かきの私はなぜかいつもお尻の部分で汗をかく。それでズボンやジーンズのお尻のところが一番濡れる。恥ずかしいほど濡れることがある。かくして私は毎晩、シャワーを浴びた後、洗濯に励む。替えの下着、シャツ、ジーンズをあまり持って来ていないからだ。アフリカの旅でもこんなことはなかったような記憶が。
加えて心配事が一つ。強い台風が台湾に向かっているようだ。日本にいる時は台風が日本以外の土地に向かうことを願っていたが・・・。私が台北を発つ時期と重なる可能性もある。飛行機が飛ばない? 格安便なので帰路の便がどうなるか心配だ。台風自体も心配だが。まさか旅先でも台風に悩まされることになるとは思わなかった。
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さて、台北に来た目的は中国語の「実地研修」だ。ホテルのフロントやカフェ、レストラン、果ては道行く人々にもできるだけ声をかけ、できうる限り、中国語を「試して」みている。上手く通じることもあるが、そうでないことも。今日は「蒸し暑い」ことを「闷热」(メンルー)と言うのだが、これがどうも通じない。「メン」も「ルー」も日本語のようにはいかないのだ。それは分かっているのだが・・・。ホテルのテレビを見ていても、台湾語の番組だと全然分からない。中国語だと部分的に「引っかかる」ところがあって、そこから内容を類推することもできるのだが、ここではそうはいかない。
一つだけ、受けていることがある。「ありがとう」という表現だ。中国語ではもちろん、「谢谢」(シェシェ)だが、ここ台北では「多謝」が普通。発音はどうも「ドォシャ」という感じらしい。明らかに外国人(日本人)の私がこの言葉を発すると、「おや、あなた、私たちの言葉をよくご存じで!」と破顔一笑される。こんなことで喜んでいても、仕様がないないのであるが・・・。
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日曜日は台北市内でも賑やかさで知られる西門(Ximen)を訪れた。地下鉄で行けばわけなく行けそうだが、土地勘を養うためにホテルから台北駅を経由して歩いてみた。結構な距離はあったが、いい運動になった。台北駅を過ぎて西門に向かおうとしていると、新光三越百貨店の前の路上で、人だかりの中、一人の男性が土下座をして物乞いしている。コンクリートの地面にタオルを敷き、頭を打ち付けるような土下座だ。あれでは疲れるだろうなあと思い、対面の横断歩道を渡り、振り返ると、くだんの男性がいない。あれ、と思って当たりを見やると、近くの段差に足を組んで座り、美味そうにタバコを吸っていた。一休みしていたのか? しばらく見ていたかったが、そうもいかず後にした。
西門はなるほど、若者や家族連れで一杯だった。少し虚を突かれたのは、西門の正面辺り、MRTと呼ばれる地下鉄から地上に出たところで、台湾独立に反対するとともに、旧日本軍が中国で犯した戦争犯罪を糾弾する写真などが展示されていたことだ。遠くから見ただけでは中華人民共和国の国旗と習近平氏の大きな写真が飾られていることは分かったが、日本を糾弾する趣旨の集まりだったことを知り、複雑な気持ちになった。
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